なでしこ監督 佐々木則夫氏の講演会を傾聴
佐々木則夫氏(日本女子代表監督)の講演会があり、聞きに行きました。
テーマは「目標達成へのプロセス チームワークとコミュニケーション」という表題でした。
佐々木監督は「世界1の女子サッカー監督」としてFIFAで表彰を受けられた時の人。北京五輪に向けた大事な年。よくぞ高知のような田舎へ講演に来てくれました。さすがに「人気者・時の人」ですので、会場の三翠園ホテルは満席でした。早めにきてよかったです。
開場は午後5時半(講演は6時から)。早めに。会場の1階はびっしりとイスが並んでいる。比較的前の席に座れました。始まるまでの間は読書が出来時間を有効に使えました。
今回の講演会よくぞ高知法人会は「時の人」の佐々木則夫日本代表女子監督を講師に招聘したものであると関心しています。サッカー協会の人たちの尽力もあったんでしょうね。
よくぞ「サッカー不毛の地」高知へ来ていただきました。普段と違い背広族の人たち以外に家族ずれ、中高生の姿が目立ちました。やはりサッカー関係者ですね。
宣伝告知をせずに800人を超える申し込みがあったそうです。そのパワーを会場で感じました。
佐々木監督はパワーポイントを活用して要領よく話しをしてくれました。話題はサッカーで菅、経営論であり教育論であり、人生論でした。90分の話しは退屈せず聞けました。
まずつかみは「なでしこ・ジャパンで良かったね」でした。他の候補名は「ヤタ「ガラス。レディス」(日本サッカー協会のキャラクターがヤタガラスです)のもありましたが、「ちょっとね」というところから講話ははしまりました。
「目標設定を高くしないと目標は達成できない」ことを言われました。
身体能力。スピード。技術に劣る日本が強豪を倒す為には。コミュニケーションと走り負けないことと、ひたむきさが必要です。ドイツW杯の原動力は被災地の皆様からの激励と期待がありました。FIFAにお断りをして罹災地を励ますメッセージの横断幕の許可を得ました。勝っても負けても試合後にその横断幕を掲げて相手チームの選手にも持っていただきました。
なでしこの選手たちのひたむきさと元気さが罹災地の人たちに元気を与える。日本にも元気を与えたのです。
当たりが強くて、強く蹴るだけの女子サッカーを変えたかった。そのためには90分間走りきる体力と、全員攻撃、全員守備のひたむきさとルールに従うこと。さぼらないこと。コンパクトさと緻密さを選手には要求しました。それには中2日で戦う過酷さの中で、パフォーマンスを落とさない訓練もすいてきました。
2008年の北京五輪4位の時にベースは出来ていました。後は選手同士のコミュニケーションだけでした。それがドイツW杯では出来ましたから。ピッチの中は男性コーチ陣。ピッチ外のトレーナーと広報は女性。どうしても分断される。ピッチ外の女性スタッフに、ピッチ内の出来事も細かく伝達しました。そしたら彼女たちは選手の体のメンテナンスの時に話したり、選手からの話が帰ってきたりして、チームはより一体化したのです。
控えの選手も含め全員で戦うなでしこのサッカー・スタイルが確立したからこそ優勝できたのです。
今後の目標は「世界のなでしこ」におなることです。
1・サッカーを日本の女性のメジャー・スポーツにすること。
2・世界のトップクラスの実力をつけること。
3.世界基準の「個」をつくること。であると佐々木氏は言います。それには女子選手を増やさないといけません。高知県は91人しかいません。全国で1番少ないのです。男子サッカー選手が90万人いますから、その1割が女性であるべきです。
「ひたむきさ」。「芯が強い」「 明るい」 「礼儀正しい」それがなでしこのサッカーです。またアメリカのサッカーが素晴らしいからなでしこのサッカーも素晴らしくなれました。相手に対する敬意も大事です。
佐々木氏が柔軟な考え方が出来るようになったのは、「生い立ち」と「職歴」にあるいようです。
山形県の農家の1人息子でした。父親が土建業を起こし、現場を移動アするために小学校も5回転校しタフになりました。お父さんは従業員をとても大事にして仕事を潮ていたことを学びました
それと会社はNTTに入社しながらサッカーをしえちました。
あるとき誰もやりたがらない「料金苦情承り係り」と「料金徴集係り」を志願してやりました。お客様の料金に対する苦情を懸命に聞く。そして懸命に説得する。説明する。お客様から料金を支払ってもらう。1年の予定が3年半もいました。
それが今の監督業に通じる貴重な経験でした。対話をすること。誠意を表せば苦情を言ってい人とも親しくなれる。
奥様や家族の支えもあり、監督業がやれるとこことでした。自分の考えを押し付けない。選手の自主性を高井レベルで求めること。
佐々木氏は脳外科医の話しもしてくれました。「人間は生まれつきできている重要な能力があります。
「生きる為の能力」「知りたいという力」「仲間になりたいという強い気持ち」はだれにも備わっています。自己保存と統一。一貫性があります。
いきなりウィーク。ポイントをつかれ批判されたら、皆その指導者を選手は否定します。パフォーマンスが下がります。そうではなく長所活かしながら、話し合いをし
短所を克服するように選手と一緒に話し合います。そして克服されます。
「成功の反対は失敗ではない。チャレンジしないことだ。」
「成功するプロセスうんぬんより、準備をすることだ・」
佐々木氏の話しは、含蓄がありました。スポーツ指導者への見方が変りました。
運動バカのファシストと馬鹿にしていましたがとんでもない。知的でセンスのある経営者でした。
よくぞサッカー不毛の地。高知へ来ていただいたと思います。高知法人会の皆様に感謝です。
写真は駄目なので講演前の様子です。まもなく満席になりました。前の方で聞けてよかったです。
| 固定リンク
コメント
佐々木監督は逸材です。独善的な体育指導者ばかり見てきて、辟易していましたから、とても真剣でした。
「サッカーは野球のように時間を止めるタイムはない。それだけに試合中の支持は僅かな時間に的確にしないといけません。」
「それも練習中に短い言葉で伝えることをします。選手同士がわかりあえるように仕組みをあらかじめ越しあれないと、上手く行きません。」とも言われました。
貴重な人材です。サッカーがこうして世界1になったんだから、政治や経済でもできないはずはない。
投稿: けんちゃん | 2012.02.05 12:04
「成功の反対は失敗ではない。チャレンジしないことだ。」
「成功するプロセスうんぬんより、準備をすることだ・」
いい言葉ですね。
苦しい練習に選手が耐えてついて来たのは、リーダーが人間的に素晴らしく、しっかりとした哲学があったからなのでしょう。ただテクニックだけの指導では、これだけの個性派軍団をまとめきれなかったし、世界制覇という大仕事はできなかったと思います。
スポーツに限らずどんな世界においても、そのことは通じることだと思います。
投稿: しばやん | 2012.02.04 10:54