北朝鮮のミサイル問題への別の視点からのコメント
さて北朝鮮のミサイル発射の件ですが、わたしの仕事に関わる部分でのコメントをしたいと思います。
言いたい放題の私です。一体何の仕事をしているのかと皆さん疑問をお持ちであると思います。わたしは防錆管理士という資格を持っています。(通信教育で取れる資格。残念ながら国家資格ではありません。)
防錆屋というホームページをこしらえていますので、「錆に困っている」ということでしたら、ご相談ください。可能な限り回答いたします。
さてその防錆屋としての私ですが、今回の北朝鮮のミサイル問題について独自の観点からコメントいたします。
ネットなどで調べました。今回の北朝鮮の弾道ミサイルの燃料は液体燃料です。(非対称ジメチルヒドラジンと四酸化二窒素の組み合わせなど)
液体燃料は非常に腐食性の高い成分で構成されており、燃料タンクに入れっぱなしだとタンクの内部が腐食して穴が開きます。だいたい1~2日ぐらいは大丈夫といわれていますが、ほんとは発射直前に素早く入れてドカンと発射、これがベストなようです。
以前の中距離ミサイルの時はタンクローリーを横づけした燃料を注入したようです。今回は地下の液体燃料貯蔵タンクからパイプラインで搬送し、充填するようです。注入したあとに「外交的な駆け引き」などできるものではありませんね。
弾道ミサイルの燃料タンクは金属でしょうから腐食問題は大丈夫なのでしょうか?ステンレスとかいう合金はしようしないでしょう。燃料タンクは「使い捨て」であるから。
調べますとうちの取り扱いメーカーのジェット燃料を保管するタンクの防錆塗装は手間隙と労力がとてもかかりますし、塗料も高いです。
仕様はブラストを入念に実施し満遍なく金属光沢がでるまで実施します。鉄の地肌を出して、二アホワイトメタル以上ですね。
処理した後に塗装できる塗料はカーボジンク11という無機ジンクリッチ塗料です。あと可能なのはフェノライン373ですね。殆ど塗装不能であると思います。
ということはロケットに燃料を注入したならば、すぐに発射しませんと腐食でどうにもならなくなるということです。置いておくと3日ぐらいで燃料タンクに穴が開く可能性があります。
地下の燃料タンクも配管なども腐食対策、防錆対策をきちんとしていないと弾道ミサイルどころではないからですね。そのあたりの総合技術が北朝鮮にはあるのかないのかわかりません。
塗料なども軍事物資の1つとも言えます。レーダーに映りにくいというステルス戦闘機には電波吸収塗料が塗装されています。海軍艦艇や航空機も金属でつくられていますので、防錆対策は軍事情報になるでしょう。
ロケットを打ち上げるということは、それだけ裾野の化学工業もそれなりのレベルにないと期待される性能は維持できません。
北朝鮮の工業の水準がどうなのか?情報が少ないのでわかりませね。
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