弁護士出身の政治家の功罪
2012年4月18日の日本経済新聞1面には論説委員が書いたコラムが掲載されています。弁護士出身の政治家3人が今の日本の政界では注目の的であるとか。
1人は大阪市長の橋下徹氏。この人つい最近まで、君が代の強制や労組つぶしなどファシスト行政を強行していたかと思いきや、最近は「大飯原発再稼動に反対」「関西電力の体質を変える」とまで発言。「原発再稼動は国政の問題。民主党政権を打倒しないと原発再稼動は阻止できない。」と。
大阪都構想といい、見出しになるスローガンをメディアを活用して宣伝するのは上手。成果が上がっているとは到底思えないが、マスコミは話題づくりの上手なこの人を追い掛け回すでしょう。
2人目は枝野幸男氏。「日本の原発は一瞬止まると思います。一瞬ですが。」この人も結構目立ちますね。民主党政権発足時には「事業仕分け」の仕分け人のリーダーでした。
菅内閣の時代には、官房長官として睡眠不足を押して、福島第1原発事故の記者会見をしていました。言葉は歯切れがよく聞き取りやすかったが、今となっては「情報隠し」「情報小出し」の頭目のような存在になっています。
3人目は仙石由人氏。東大在学中に司法試験に合格したという秀才。東大全共闘とされていたが、活動家ではなく後方支援の人。在野の弁護士で活躍、地元徳島では支持が厚い。しかし今や仙石氏は原発再稼動のリーダー役。
「原発が止まることは日本が集団自殺しているようなものだ」との発言を繰り返している。
なんだかこの人もおかしいのではないのか。福島原発事故の検証も再発防止策も道半ばの状態で福井県や愛媛県の原発を再稼動させることは、それこそ日本人が「集団自殺」することになりやしないか?
弁護士は,弁がたつひとが多いのでしょう。一般論ですが弁護士には3通りいまして、「悪徳弁護士」(悪徳大企業などの顧問弁護士)「正義の味方の弁護士」(安い報酬の国選弁護人を請け負う弁護士)「政治家に転身した弁護士」です。」
一番実入りがいいのは、大企業などの顧問弁護士でしょう。行政の顧問弁護士も悪徳とは言わないまでも「権力の万人」として、行政訴訟に対応してきました。市民各位に「行政相手に訴訟してもまず勝てないしなあ」と無力感を植えつける国家権力支配に貢献してきました。
冒頭の3人の弁護士出身の政治家の動向が、注目ですね。それらの人たちに「弁護士になれなかった」政治家小沢一郎氏が、絡んできて5月の連休明けから日本の政治業界は忙しくなることでしょう。
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