姜 尚中 NHK番組[吉野作造と石橋湛山」を見て
NHK総合の番組[日本人は何を考えてきたか 第6回大正デモクラッシーと中国・朝鮮~吉野作造と石橋湛山」を見ました。家内が録画してくれていましたので、じっくり見ました。
在日コリアの姜 尚中氏が、吉野作造の形跡を訪ね韓国ソウル市を訪問。東京帝大で吉野作造に直接指導を受け交流があった朝鮮人留学生の子孫と対談します。
当時吉野作造は帝国日本の維持という制約があったものの朝鮮の植民地支配に異議を唱え、自治を拡大し、将来的には独立せるべきだとの主張をしていました。[3・1]独立宣言をした多くの朝鮮の知識人は吉野作造との交流があったことに驚きました。
吉野作造は55歳で逝去されますが、その著作や交流録は東京大学の資料館に保存されています。
また石橋湛山は、日蓮宗の高僧の家に生まれ、様々な出会いにより自由主義やプラグマティズムや経済学を猛勉強し、早稲田大学卒業後東洋経済新報社に入社、「植民地の放棄、自由貿易による小日本主義の主張」を行いました。
敗戦後は首相になりますが。病を得て65日の在職で辞職します。後継の岸信介が対米追随外交を展開したのとは対照的に、「日中米ソ平和同盟」構想を提唱、日中国交正常化に晩年は力を尽くしました。
政治が「軽量化」している日本。その昔「重厚」な政治を実践していた政治学者と政治家がいたことを私たちは忘れてはいけないと思います。
なかなか姜 尚中氏は、的確な番組をこしらえるものだと関心しました。
| 固定リンク
コメント