« 久しぶりの夜須の海 のんびりとセーリングしました | トップページ | なんだか体を動かしたい気分になかなかなれない »

2012.09.03

原子力発電を今後どう考えればいいのだろうか

Fukushimagenpatuhigai

 「まさか」の福島第1原子力発電の事故でした。大地震と大津波の被害により、電源を失い原子炉建屋内での水素爆発があり未だに無残な姿を晒しています。依然として原子炉に「蓋」がされないので、毎日大量の放射性物質が大気中に、地中に、あるいは海に放出されています。

 日本はこの50年間原子力発電所の創りだす巨大な電力資源で経済成長が支えられてきたと思います。70年台後半の第2次オイルショックなども乗りきれたのも、原子力の電力のお陰であると思います。

 ですが、それは今となっては「運が良かっただけ」ではなかったのかと思います。

 日本は4つの大きなプレートがぶつかり合い地震でできた列島です。有史以来日本では、太平洋側はプレート型巨大地震が。日本海側は直下型地震(活断層の巣)でありました。
原子力発電は日本では50年の歴史がありますが。今まではなんとかかんとか大地震がなかった(原子炉に悪影響を与える規模)ので、国民生活にも悪影響が出ませんでした。
Kyodaisizinsingeneria

 かつて米国のスルーマイル島や旧ソ連のチェルノブイリにて大きな原子力事故がありました。しかし日本の原子力関係者は「人為的なミス。勤勉な日本人ではありえない」と言って来ました。

 地震の危険性を指摘されても「我々の調査では大地震は起きない。我々の想定を上回る揺れも、津波も原発立地をしている場所では起こらない。」と調査もせずに強弁してきました。今回原発は大地震には無力でした。1年半以上たっても「蓋」もできないので、放射性物質の流失もとめられません。

 不思議なのは、ことここに至っても政府は原子力推進政策を変更しないことです。

 地震学者が「活断層の巣の上に原子炉すべてがあるのでただちに廃炉にすべき」と警告している福井県のすべての原発。そのなかで大飯原発が再稼働しました。
Wakasafukuikatudansougenpatu

 大飯原発再稼働は、大地震には無防備な状態です。「免震棟は現在ない。」「大津波対策の堤防もない。」「活断層の調査もしていない。」本当に再稼働してよかったといえるのか極めて疑問です。

  「勇気を持って廃炉にすべき そして真剣に本気で新エネルギーを開発すべき」です。

 廃炉にすることを国が決断しても簡単な問題ではありません。原子力が担っていた部分の電力資源の開発が急務です。もっとも原子力発電は、常にすべての原子炉が100%フル稼働していたわけではなく、定期点検などのために止めることが多いので、バック・アップ用の火力居発電とセットになっています。(だから原発は二酸化炭素を出さない発電であることは間違い無いですが、バックアップ用に火力発電と必ずセットになっていますので、二酸化炭素排出量は減少しません)

 臨時的には火力発電所を稼働させます。一時的に燃料は海外から購入するのでコストは掛かりますが、幸いにも円高ですから。事業者の負担は軽くなるはずです。その間に懸命に地熱発電や、太陽光、水力、風力、バイオマスなどのクリーン・エネルギー資源の電源開発が急務です。当然「節電」努力も必要で、LED照明などの量産化、低価格化の必要性があります。

それを日本人全体で懸命にやれば10年以内にはなんとかなるんではないでしょうか。
原子力発電所は役目を終えました。安全に今後は廃炉にしていくことになります。そうあるべきです。廃炉の作業には100年以上はかかるでしょう。

 そして稼働しようが、廃炉にしようが問題なのは、放射性廃棄物処理の問題です。しっかりした回答はありません。原子力関係者の結論は「地下処分」ですが、日本に安全に地下処理できる場所が果たしてあるのでしょうか?大問題です。

 決して未来の人類への「贈り物」にしてはいけないと思います。
Manga1932


|

« 久しぶりの夜須の海 のんびりとセーリングしました | トップページ | なんだか体を動かしたい気分になかなかなれない »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 原子力発電を今後どう考えればいいのだろうか:

» 太陽光発電 省エネ住宅 太陽光発電で省エネ住宅 [太陽光発電 省エネ住宅 太陽光発電で省エネ住宅]
太陽光発電と省エネ住宅について解説されたサイトです。 [続きを読む]

受信: 2012.09.03 12:30

« 久しぶりの夜須の海 のんびりとセーリングしました | トップページ | なんだか体を動かしたい気分になかなかなれない »