幸せを生み出す商売でないと衰退する
メールマガジンを送付いただいている経営コンサルタントの藤村正宏氏。今回のテーマは「幸せを生み出さないビジネスは衰退します。」ということ。
「もの」が売れる時代ではなく、幸福感を売る時代。簡単そうでとても難しい。藤村氏のコメントを引用自由というので貼り付けてみました。
■今後、衰退・縮小する業態
毎回毎回、ブログやツイッターで書いていますけど、世の中が激変しています。
(もう耳タコ状態?)
それでね、今までのままでは、今後、衰退・縮小する会社・業態が必ず出てくる。
環境が変わったときに、どういう行動をとるのか? どういう思考をとるのか?
それをまず考えなければ。
そのまま衰退する道をまっしぐらですよね。
たとえばスーパーブランドの「エルメス」。
「バーキン」や「ケリー」が有名です。
エルメスは今から175年前、1837年に創業されました。
馬の鞍などをつくる馬具屋さんでした。
エルメスがすごいのは、自動車が出てきたときに、馬車は衰退するだろうと予想して商品の種類を変えたことです。
自動車の発展による馬具の衰退を予想して、いち早く軸足を鞄や財布などの革製品に移して成功しました。
このとき軸足を移していなかったら、どうなったでしょう。
もうエルメスは存在しない、たぶん。
あっても、すごく小さな工房として残っている。
世界中にこれだけ売れるバッグのメーカーにはなっていないでしょう。
もちろんスーパーブランドにはなっていない。
エルメスがすごいと思うのは、昔のままのコンセプトを持ち続けたことです。
そのコンセプトとは、「職人技の伝承」あるいは「移動、旅行の喜び」です。
コンセプトを変えずに、商品の軸を変えました。
自分の業態はどうなるのかということを常に考えていなければ、生き残れません。
“忙しい”なんて言っている場合じゃないんです。
“忙しいから何もできない”、“時間がないから何もできない”なんて言っている場合ではありません。
忙しいって言っている間に、他のライバルがあなたのお客さまを、次々と奪っていきます。
時間がないって言っているうちに、いろいろなところがあっという間に衰退する。
あっという間に廃業する。
あっという間にいなくなってしまう。
これからそういう状況がどんどん出てくるはずです。
でも、とても楽しい時代です。
とてもエキサイティングな時代です。
なぜかというと、知恵さえあれば、一個人が大企業と同じようなことができる時代だからです。
だから、皆さんには希望をなくしてほしくないと思います。
すごく面白い時代ですよ。
成長する社会は終わり、成熟型社会になりました。
それはつまり、モノが人を幸せにした時代の終焉、ということです。
人はモノでは幸せを感じなくなってきています。
モノがあるからといって幸せではないですよね。
というか、みんな今、どんどんモノを捨てている。
モノが人を幸せにしていた時代は終わったんだな、という感じです。
だから、「体験」の発想が必要になってきています。
エクスペリエンス・マーケティングの発想ですね。
モノでは幸せになれないから、「コト」であったり、「関係性」であったり、「体験」ということがとても大切になってくるのです。
だから最近、エクスマが各業界で受け入れられているのは、そんなところにも理由があるんだな。
そう思うんですよ。
幸せを生み出さないビジネスは衰退します。
とても大切な概念です。
誰のことも幸せにしないビジネスは、必ず衰退します。
誰かを幸せにすることのできないビジネス、例えば業者を泣かせるようなビジネスは衰退していくと思う。
誰かを泣かせたり、誰かを不幸にしたり、誰かをつぶしたりするようなビジネスをやっていると、確実に衰退していきます。
幸せを生み出しているか? ということを考えてください。
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