片木太郎版画展を見学しました。
4月6日は1日雨の予報。晴れておれば間違いなく夜須の海で「散帆」をしている私です。「晴航雨読」なので、今日は読書や文化行事に参加することにしています。
下知コミュニティ・センターの2階に、下知市民図書館の新館が今日から開館しました。そのことを記念して「片木太郎版画展」が、3階会議室で開催されました。
片木太郎氏は県立追手前高校で美術を教えられていたそうですが、教え子で絵画活動をされておられる浪越篤彦氏が片木太郎氏の木版画の解説やエピソードを会場でご披露いただきました。午後1時半からは、ギャラリー・トークです。
片木太郎氏は1926年に高知市生まれ。祖父は自由民権運動の指導者板垣退助の警護者であり、父親は日本刀の鞘を作成する職人であったとか。生涯2万本を制作したそうです。
片木氏はなかなかの秀才で陸軍士官学校へ入学。職業軍人の道を歩むつもりが敗戦となり、戦後は現在の香美市に疎開していたそうです。落ち着いたころに代用教員となり、高知大学へ行かれて卒業後は高校の美術教師をする傍ら絵画の制作をされていました。
高校時代(追手前高校)に浪越氏も指導を受けたそうですが、最初に出欠をとると、あとは指導官室へこもり絵画の制作し、終わることに出てきたそうです。あれこれ細かいことはなにも言いませんでしたが、作家としての姿を生徒に見せていたと思うとのことでした。
会場に展示されている木版画の解説をしていただきました。もともとは洋画ですが、手先が父親譲りで器用なので木版画もされていました。今回ギャラリーに展示してある木版画は、下知地域の風景です。
見ますと30年以上前の近所の都市風景であり、幼少時の頃をを思い出す作品でした。今回の木版画の作品は」1980年代初頭に作成されたものです。
浪越氏によれば、時折風景の木版画に人物が登場する。帽子を被った男性は片木氏であり、女性は夫人だそうです。
作品も実写ではなく、自分なりの空間編成で必ず現地で描いていたそうです。
浪越篤彦氏からご自身のアートギャラリーの絵葉書をいただきました。今日は生憎の雨でしたが、ものすごく得した気分です。
なかなか画力のある人たちが地元にもいたんですね、感心しました。
南海地震関連コーナーもありますね。
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