参議院議員選挙立候補予定者公開討論
2013年7月2日(火曜日)に高知市にて「第23回参議院議員選挙高知県選挙区立候補予定者公開討論会」が高知青年会議所の主催で高知市文化プラザかるぽーと大ホールにて開催されました。私も雨の中、傘さして長靴履いて徒歩で見学に行きました。
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主催は公益財団法人高知青年会議所です。会場は18時30分、開会は19時です。
立候補予定者は、高野光二郎氏(自民・新)、武内則男氏(民主・現),橋詰毅氏幸福実現党・新)、浜川百合子氏(日本共産党・新)です。(50音順)
7月4日が参議院選挙の公示日です。直接すべての候補者を見る機会はないのですから。行ったかいはありました。雨でしたが300人ほどの市民が来ていました。
公開討論会のやり方は、事前に高知青年会議所から提出された質問に対して、各候補者が2分以内で回答する。また候補者がクロス質問して、別の候補者に質問し問いただす。指名された候補医者は回答するという形式。
大きな質問には会場の参加者も.○と×回答の色紙(あらかじめ資料集のなかに配布)を手に持って表示することで参加しています。最後は候補者の3分間のスピーチという進行方法です。
最初に本年度高知青年会議所理事長の崎田健介氏より、挨拶がありました。
「香美市でも公開討論会が開催しています。それは南国青年会議所の主催でした。今日は高知青年会議所の主催です。足元の悪い中、仕事帰りにご参加いただきありがとうございました。
また立候補者4人の皆様には本当に感謝申し上げます。」
公開討論会はまず安倍内閣の経済政策(アベノミクス)についてです。
高野「景気回復の手段としては、円安と株高で経済効果は現実に上がっています。脱デフレが目的です。次に公共投資をして高知県などの経済の浮揚を行います。規制を緩和して経済成長戦略を支援していきます。高知県の産業振興計画などに支援を手厚くします。」
武内「アベノミクスは、輸出関連の大企業が収益を上げたに過ぎない。大多数の国民は円安で値上げラッシュで痛手です。4割の企業の収益が痛手を被っています。生活者を痛めつければ地方は疲弊する。より格差社会になるだけです。」
橋詰「アベノミクスの金融緩和政策は、幸福実現党が2009年にすでに提唱しています。金融緩和はデフレと言う貧血気味の日本経済への輸血です。少し景気が良くなったからといって来年4月に消費税を上げれば、大不況になります。経済振興政策が実にお粗末としか言いようがない。」
浜川「アベノミクスで県民の生活はより苦しくなりました。輸出関連の大企業は莫大な利益を得ていますが内部留保しています。格差が広がり国民所得は低下しています。
内部留保を取り崩し、賃金を上げ、雇用を拡大して国民経済全体を豊かにすれば、景気は回復します、」
クロス・トークになりました。最初は浜川氏が高野氏に質問しました。
浜川「景気回復のキーワードは所得の向上です。しかしながら安倍内閣のやることは、医療費などの国民負担の増大と、消費税の値上げを示唆しています。今この状態で消費税を上げれば大不況になります。」
高野「消費税は景気が良くならない限り上げません。株価の上昇は国民には無縁ではありまs年。各種の年金機構は、株式市場で利益を得ています。収益を上げれば、より手厚いケアが可能になります。」
武内「小泉内閣以来、国は医療費・社会保障費を年間2200億円ずつ削減してきました。3党合意(民主・自民・公明)の3党合意で、増税分はすべて社会保障費に使用することで合意しました。
橋詰「未だに景気は回復していない。消費税増税は経済を疲弊されるので取り消すべき。未来ビジョンを提出し、県民各位で議論をすべきです。
浜川 原発の再稼働の推進や、原発の輸出まで自民党安倍政権は行っています。雨も多く、そして森林資源も豊か。原子力に依存しなくても自然エネルギーや中学時代の悪童が先生たちに説教されるような感じでしょうか?」
高野 大企業は1割。中小零細企業が9割は成長戦略対象者ですので。高知は中小零細企業の比率がとても高いのです。トヨタは2万数千社の協力者があります。賃金を上げればすぐに景気はよくなります。
外交安全・保障、経済振興、TPPについて
武内「TPPには参加すべきではありません。TPPにより、日本の農業も。壊滅します。また医療制度や国民健康保険精度は壊滅します。
アメリカの企業が日本企業の株を買いあさり、自分の傘下に置こうとしていました。
医療でも格差社会になるのです。アメリカの保険会社に入らなければ、資料の整理1つできませんでした。
橋詰「TPPというのは環太平洋地域の国がアメリカと連動して中国から国を守るためにつくられたものです。」
浜川「自分の国のことを自分たちで決められなければなりません。林業は輸入関税が0ですので、山は疲弊し、過疎化も進みました。それに20あるTPPの協議では、すでに17の討議は終了。3つの協議委員会で日本は農業問題、地震対策で目いっぱいです。」
武内「小泉首相時代に郵便局を民営化しました。政府のやり方では、格差が
拡大するだけです。
橋詰「守りの姿勢からの脱却です。構造改革をすべきです。
浜川「高野さんにお聞きします。。高野さんは日本の言い分を言う。ということでしたが「言わず終い」となりました。TPPに関しては自民党は賛成です。」
高野「私は批准には反対します。国会議員になりましたら、反対票を入れます。付加価値による。
武内「TPPは農業分野だけでなく、世界1食の安全基準が厳しい日本の基準が撤廃されます。非関税障壁までアメリカの企業の思惑で破壊されます。」
橋詰「TPPはアジアの自由経済国とアメリカの経済共同体です。それには中国と韓国は入っていません。韓国は中国とFTAを結ぼうといます。中国経済に飲み込まれてしまいます。安全保障とTPPはセットになっています。
憲法改正問題 憲法96条の問題
橋詰「憲法96条の改正案は、憲法9条改正の迂回手段にすぎない。中国と北朝鮮の動向は危険。有事が起きてから対策煤のでは遅い。国民的議論を巻き起こし、今こそ9条を撤廃すべきです。
浜川「憲法は国民が国家を縛るためのものです。戦争放棄と生存権を明記しています。憲法9条を活用した平和外交を進めるべきです。
高野 今の憲法は制定以来66年間改正してきませんでした。刻々変化する世界に対応できません。だから改憲するのです。自民党草案を出していますので、よく検討ください。」
武内「改正の中身も提示せず。憲法96条だけ先行して変えるというのはおかしい。」
橋詰「今の憲法は領土・領海を守るようにできていません。」
浜川「攻められたらどうすれ鵜のかという議論に飛躍しますが、そうならないために近隣国とは対話と交流を促進すべきです。憲法9条を活用した平和外交をすすめるべきです。」
市民から寄せられた質問の中から
質問「南海トラフ巨大地震が発生したら、地盤が沈下し、長期浸水するだろうという地域に住んでいます。地下は下落し自力で高台地区へ移転することもできません。そうした低地の市街地に13万人も高知市では居住しています。どうすればいいのか?対策は皆さんそれぞれありますか?
浜川「住宅の耐震化、堤防や排ポンプ場の耐震化が必要です。高知市市街地の長期浸水に関しては内閣府の担当者も良く知らないようでした。ですので国に届けたい。」
高野「南海地震特措法」「国土強靭化法」は自民・公明両党で提出しました。
武内 「中央防災会議では高知の対策として、浦戸湾入り口と、中ほど孕付近の2か所に有事に浮き上がる堤防をこしらえるようにしています。
橋詰「保険を充実させるべき」
最後に各候補者の3分間スピーチがありました。
武内「今も福島原発事故は収束していません。仕事と家を失い避難している罹災者の美馬様や懸命に、事故処理作業をされている原発労働者の存在を忘れてはいけません。国の責任で原因を究明し、罹災者の救済を行わないといけません。
再生可能エネルギーを全力で開発し、原発に依存しない社会を作り上げないといけまsねん。
オスプレイは我がもの顔で、自治体にも通告なく嶺北で低空飛行をしています。以前戦闘機が早明ダム湖に墜落した事故がありました。あと100Mずれていたら保育園がありました。こういうことは辞めさせないといけない。
南海地震対策も高知の主要な課題ですので全力で取り組みます。
橋詰「国民の命を守ることが政治家の使命です。今回私が立候補したのはそのためです。現在の防衛態勢で日本は生き残れるのか。独裁大国である中国に対して属国になりやしないか。
国防力を強化し、経済を立て直し、日本の存在感を世界に示さないといけません。規制を緩和しデフレを退治しないと経済は立ち直りません。消費税の増税には反対です。
浜川 33歳で4歳の子供を持つ母親として、子供たちにもこの国に生まれて良かったと思うような日本にしなければなりません。放射能があっては駄目なのです。原発は廃止しましょう。
わが子もよその子も兵士にしてはいけません。他国の人の命を奪うことはしてほしくはありません。日本国憲法を変えることには反対します。若い人の声を国政に届けます。若者を使い捨てにする国には未来がないからです。
高野 宮城県は高知以上に防災対策を行い、自主防災組織も整備され、訓練も自覚もありました。しかし想定された地震が予想以上で甚大な被害が出てしまいました。わたしは3か月間宮城で震災ボランティアをして現地を回りました。
そして前回の落選以来今日で1082日目ですが、高知県下を巡回し、あらためて高知県民の皆さんの凄さを感じました。やがて必ず来る南海地震を迎え撃つには堤防の整備や避難タワーの整備などハード面だけではありません。子供たちを中心にした防災教育の充実も必要です。備蓄食料品など防災産業を興すことも必要です。わたしは国政で責任を果たしたいと思います。」
2時間の公開討論会は、終了しました。高知青年会議所の手際も、国政討論会を始めた頃よりは随分良くなりました。始まる前の注意事項の時も、会場でわめきたてる人を排除する演技をして、討論会ルールの周知徹底を図るなと笑いもとりましたから。
個人的な感想を申せば、南海地震対策について、各候補者の意見をもっと聞きたかったです。その部分は消化不良でした。
経済・外交・原発・TPP・消費税・憲法改正など、大きな国政課題については、候補者や政党の個性がはっきり示され、大変参考になりました。
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