今国政で自民党を支持することは白紙手形にサインをすること
高知市へ地元候補の応援しにきた安倍晋三首相(自民党党首)は、自分たちがもくろみ強引にやろうとする国政の課題について、一切言及しませんでした。
「憲法改正」「原発再稼働」「原発輸出」「TPP問題」「消費税」「社会保障」についてです。政党の党首でもあり、現職の総理大臣が「地元高知ネタ」ばかり話をし、多くの国民の自民党への不安、不満に一切回答しないうことは何故でしょう。
不安はいくつもあります。福島第1原子力発電所は本当に今安定しているのか?懸命の努力にもかかわらずなぜ放射性物質の流出が止められないのか?9万人の原発罹災者が入るにもかかわらず、なぜ再稼働を行い、中東地域への原発を売り込むのか?
WEBでは、「核廃棄物はすべて日本が引き取ります。万が1原発事故があった場合は日本政府がすべて補償します、」なんて情報が流れていますが真偽はどうなんでしょうか?
憲法改正に関して、国防軍の設立に関連して、「言論の自主の抑制」や、「ネット上の規制」の動きもあるやに聞くがそれは本当なのか?
また安倍内閣の閣僚たちが、理想とする国は、昭和初期の軍事大国であった大日本帝国なんでしょうか?もしそうであるならば、再び世界中を相手の戦争を仕掛け無残に敗戦してしまうではないか。
5月に松山市の坂の上の雲ミュージアムへ行きました。そこで司馬遼太郎氏の著作本1冊購入しました。小説ではありません。売店で「昭和という国家」(司馬遼太郎・著・第1刷1999年第23刷2012年刊・NHK出版)を購入しました。
司馬氏はその「昭和という国家」のなかでこう述べています。
「日本は、国際社会の中で、つまり明治以降、よくここまでやってきたとは思います。太平洋戦争のような大きな失敗があり、アジアの諸国にずいぶん迷惑をかけ、後々まで、ものを考える日本人は少しずつ引け目をもって生きていかなければならなくなった。
それだけのことをやってしまったわけです。しかし、それもこれも入れて、なんとかやってきたことは言えそうです。
これから世界の人間としてわれわれがつき合ってもらえるようになっていくには。まず真心ですね。
真心とは日本人が大好きな言葉ですが、その真心を世界の人間に対して持たなければいけない。そして自分自身に対して持たなければならない。
相手の国の文化なり、歴史なりをよく知って、相手の痛みをその国で生まれたかの如くに感じることが大事ですね。
いろいろな事情から、国家行動とか民族的な行動が出てくるものだと、社会の現象も出てくるものだのだと、いろいろな事情を自分の身につまされて感じる神経ですね。そういう神経を持ったひとびとが、たくさん日本人のなかに出てくることによってしか、日本は生きていけないのではないか。」(P328)
この最後の言葉を、現在の日本政府閣僚や思い上がった挑発的な言動を繰り返している政治家に聞かせてやりたいと思います。
きちんと日本の歴史、アジアの歴史、世界の歴史をきちんと勉強して、相手国の事情に謙虚に耳を傾むけるリーダーを日本国から輩出させないといけないと強く思いました。
自民党は、司馬遼太郎氏が嫌い、「最低の時代だった」と批判する「戦前・戦中の昭和時代」に戻ろうとしているようです。戦争体験のない何1つ不自由な生活もしていない世襲の議員が大半の今の自民党の政治家にこれ以上日本の国政をゆだねるのは「白紙手形にサインをする」行為です。
あとで法外な請求が有無を言わさず来ます。履行しなければ禁治産者となり社会的に抹殺されてしまいます。それは嫌ですので、今回は自民党を国政では支持いたしません。
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