日本国民は「権利の上に眠る民」そのものですね。
昔読んだ丸山真男氏の著作「日本の思想」というのがあって、そのなかに「権利の上に眠る者」という記述がありました。
詳しくは覚えていませんが、「借金も長らく請求しないと権利が失われてしまう。」そういうことを書いていたように思います。
それである日一晩寝て朝起きたら街の風景がすっかり変わっていた。たしかナポレオン3世のクーデターの記述があったようななかったような。
マルクスの著作「ブリュメールの18日」という短篇の著作も、叔父のナポレオン1世のパロディ版としてナポレオン3世のクーデターと強権政治を批判していました。
ナポレオン1世のクーデターはフランス革命の終焉でした。ナポレオン3世のクーデターは1848年の2月革命から続く民主主義体制、普通選挙、代議民主制度のなかから生まれ、強権・独裁政治を生みだしました。
日本の「秘密保護法案」の国会での強行採決ぶりを見ると、ナポレオン3世時代の「クーデター」のようにも思えますね。
あいかわらず日本では「政治に無関心」な人たちが大多数です。それをよいことに個人の権利を制限し、国民を監視し、アメリカに媚へつらう、情けない日本国になりつつあります。
自民党関係者諸兄に申し上げたい。昨年多くの国民が総選挙で自民党に投票したのは、「東日本大震災からの東北の復興促進」「福島第1原子力発電所の安全な廃炉」「経済の再生」「財政再建」でありました。
安倍内閣が数の力で強引に進めようとしている「集団的自衛権行使」「憲法改正」「原発再稼働と原発の海外輸出」「機密保護法案の促進」などは、国民各位は全く望んでいません。国民生活の中から、必要性があって出てきた政策ではありませんから。根拠がそもそもありません。
第1総選挙の時も7月の参議院選挙の時も安倍晋三首相は、そんなこと一言も言及していないし、自民党の選挙公報にも記述されていません。「詐欺」「偽装」に近い行為ではないでしょうか?そう思います。
自民党の国会議員は、地方選挙区の地元で発言していることと、国会議事堂で議事に関する起立要員であることと「2つの人格」があるようにも思われますね。地方の選挙民に見せル顔、語り言葉と、国会議事堂内での行動履歴が矛盾に満ちています。選挙で堂々と「機密保持法案」について発言した自民党の候補者は誰もいませんでした。
日本国民は、政権政党である自民党、特に安倍内閣の「危険性」「強権性」に気をつけ監視を強化すべきです。個人の権利など「あっというまに」なくなってしまうのは、歴史の教訓です。
日本を愚かな強権国家にしないために、「機密保護法案」は廃案にすべきです。
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