楽々カートについて ロコモ予防・歩行補助車になってほしい
2014年5月2日に、笹岡和泉さん( NPO 福祉住環境ネットワークこうち代表)がはりまや橋商店街に「楽々カート」を持ってこられました。高齢者になれば足腰が弱り、腰痛やひざ痛を起こす人が多くなります。買い物はしたいが、荷物は持てないし。
この楽々カートは鳥取県の30代の作業療法士である杉村卓哉さんと、同年代の技術者2人で開発され、製品化されたものです。
また量販店にある買い物カートは、高齢者にとっては「使いづらい」と聞きました。笹岡和泉さんは「買い物好きなお母さんならうってつけ」というので、さっそく活き活き100歳体操(介護予防体操)後に、5月2日に母は使用させていただきました。
母(88歳)の感想は「歩くのは楽だ。」とのこと。脊椎間狭窄症とすべり症を併発している母。「腰が痛い。」と言い続け、昨年夏は、家以外に外出をしなくなり身体機能が低下しました。
また5月14日に笹岡和泉さんにお願いし、てんこすに置いてある楽々カートを1週間レンタルしました。ちょうど水曜日でしたので、母が通所しているディ・サービス結(ゆい)で昼食後のお散歩タイムで、通所者に体験していただきました。
おおむね評判は良かったようでした。一言感想は、結さんがまとめていただいています。
1週間母に使用させ、また通所者のお仲間や、ご近所の方にも意見を聞きました。
(いい所)
*重たい荷物も前の籠にいれて運べるところがいい。
*背筋が伸びるし、腕をのせ体重をかけるので、腰やひざの負担が少なくなる。
*デザインと色もいい。
*杖や従来型の歩行補助用具よりもしっかりとしている。
(改善してほしいところ)
*ごつい感じがする、もっと軽くできないか。
*折り畳みが簡単に安全に出来るようになればいい。
*持ち運びができればいい。
*屋内仕様のようで、屋外仕様にしてほしい。
母(88歳)について言えることは、この種の歩行補助車ですが、どの程度の高さに肘を置く台を調整したらいいのかがわかりません。腰痛が起こりにくく。長い距離の屋外を歩き、店舗内も歩き回り、買い物をし、結果的に足腰が強くなる。衰えを防ぐ。
ロコモ予防・対策歩行補助車になっていただきたいと思います。
ロコモは、「メタボ」や「認知症」と並び、「健康寿命の短縮」、「ねたきりや要介護状態」の3大要因のひとつになっています。
ご高齢の方は、これらの「加齢」や「運動不足」に伴う、「身体機能の低下」や、「運動器疾患」による痛みや、易骨折性(軽微な外傷による骨折)など、多様な要因があいまって、いわば「負の連鎖」により、バランス能力、体力、移動能力の低下をきたし、ついには、立って歩く、衣服の着脱や、トイレなど、最低限の日常生活動作(ADL)さえも、自立して行えなくなり、「健康寿命の短縮」、閉じこもり、廃用症候群や、寝たきりなどの「要介護状態」になっていきます。
ロコモとは(日本臨床整形外科学会ホームページより引用)
運動器症候群:ロコモティブシンドロームの略です。
ロコモ;運動器症候群:ロコモティブ シンドローム(locomotive syndrome)とは
「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になることです。
日本整形外科学会が、2007年(平成19年)に、新たに提唱しました。「ロコモ」の提唱には、「人間は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。
ロコモの原因
「運動器の障害」の原因には、大きく分けて、「運動器自体の疾患」と、「加齢による運動器機能不全」があります。
1)運動器自体の疾患(筋骨格運動器系)
加齢に伴う、様々な運動器疾患。たとえば変形性関節症、骨粗鬆症に伴う円背、易骨折性、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症など。あるいは関節リウマチなどでは、痛み、関節可動域制限、筋力低下、麻痺、骨折、痙性などにより、バランス能力、体力、移動能力の低下をきたします。
2)加齢による運動器機能不全
加齢により、身体機能は衰えます。筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度の低下、巧緻性低下、深部感覚低下、バランス能力低下などがあげられます。「閉じこもり」などで、運動不足になると、これらの「筋力」や「バランス能力の低下」などと、あいまり、「運動機能の低下」が起こり、容易に転倒しやすくなります。
母の場合は、内臓疾患はありません。血圧も降圧剤を服用していますが、正常です。昨年の夏は運動せず家で寝てばかりでしたので、ロコモになりました。
放置せず介護予防通所リハビリの日を週2回に増やし、1日ディ・サービスへも行くようになりました。時間があれば散歩に連れ出し買い物をしています。歩くことが1番の予防法です。
「ロコモ予防。治療のための運動補助車」を開発していただきたいと切に思います。
腰痛やひざ痛で、散歩がきなくなり、ロコモ(運動機能障害)になり、介護状態になってしまうことを予防するための「歩行補助車」の開発は、急務であり社会的な大きな事業であると私は思います。
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