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2014.07.23

W杯2014年大会を総括してみよう


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 サッカーW杯ブラジル大会(2014年)は、ドイツの4回目の優勝で幕を閉じました。南米大会では欧州勢の優勝はありませんでしたが、今回はそのジンクスをドイツは突き崩しました。

 W杯観戦フリーク(ほとんどの試合を生中継で視聴)をしていましたので、自分なりの「総括」をしないと次へ進めません。切り替えが出来ないので、だらだらと書いてみました。

 わたしはまともなサッカー経験者ではありません。中学3年生の時に、メキシコ五輪(1968年)で釜本―杉山の活躍で日本が銅メダルを獲得した時、感動し、友人たちと一緒に田舎町でサッカー同好会をこしらえました。翌年高校へ入学しサッカー部へ迷わず入りました。
 しかし非科学的な練習しかしていなかったことと、きちんと中学時代の3年間にサッカーをしてきた連中との差は大きく、また当時は70年安保闘争の時代でもあり、高校生反戦会議の活動などもせわしくなり、上級生とも折り合いも悪く、半年間でサッカー部を退部してしましました。

 それでもサッカーが好きでサッカーマガジンを購入したり、東京での学生時代は、「三菱ダイヤモンド・サッカー」を見たりしていました。長い長い日本のサッカー低迷時代があり、ようやく日本のサッカーがプロ化したのは1990年代になってから。

 1993年の「ドーハの悲劇」も深夜の中継で見ました。解説者が岡田武史氏で、「その瞬間」にスタジオが沈黙したのは昨日のように覚えています。もう21年前のことですね。

 それからJリーグの試合や、お正月の天皇杯の試合、高校サッカー選手権などを見始めました。1997年にアジアの壁をようやく突破し、W杯へ出場が決まった試合も見ていました。

 1998年のフランスW杯は日本は3連敗でしたが、他の試合もほとんど生中継で見ました。翌年のワールドユースの世界大会(準優勝)も見ました。2000年のシドニー五輪のサッカーも見ていました。

 2002年のW杯、2006年と2010年のW杯もほぼ全試合を観ていたと思います。

 なぜW杯のサッカーの試合は面白いのか?

 それは各国代表の選手となった、身体能力の優れた男たちが、全身全霊をかけて試合をするからです。「より自分を高くプロチームに売るために」プレーはしていることでしょう。でも「国」を背負う意識は半端ではありません。
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 国歌斉唱時に懸命に大声を張り上げて選手はみな歌っています。出場した32国の選手たちは皆懸命に国家を歌っていました。各国リーグでトップ選手としてプレーする選手たちが、国別のユニフォームを着た途端、懸命に削り合い、クラブチームでは同僚同士が、敵同士になり、お互い懸命に競いあっていました。
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 1998年のフランス大会より5大会連続の日本でしたが、今回の2014年大会ではその熱気に「弾き飛ばされた」と言う感じでした。やはり実力不足でした。もの足りませんでした。

 日本同様に一次リーグで敗退したのは、韓国、イラン、オーストラリア。のアジアの代表国は全滅でした。イタリア,イングランド,スペインのようなW杯の優勝経験国も敗退しました。

 ロシア、エクアドル、カメルーン、コートジボアール、ガーナ、ポルトガル、ホンジェラス、ボスニア・ヘルチェゴニア、クロアチアでした。

一方リーグ戦を勝ち抜きベスト16にいたのは、ブラジル、アルゼンチン。チリ、エクアドル、コロンビア(南米5か国)、ナイジェリア、アルジェリア(アフリカ2か国)と、メキシコ、アメリカ、コスタリカの北中米が3か国。欧州は、ドイツ、フランス、オランダ、ベルギー、スイス、オランダでした。

 今回の大会は、コスタリカとアルジェリア、メキシコ、チリの健闘が光りました。コスタリカは、下馬評は低かったですが、見事に覆しました。オランダ(今回3位)には得点を許さずPK戦で負けました。

 アルジェリアの攻守の切り替えの早さは秀品。チリやメキシコも攻守にわたり懸命なプレーが印象に残り、終盤までパフォーマンスが落ちませんでしたから。もっと試合を観たかったチームでした。

 とにかく「解説番組」「W杯バラエティ番組」「W杯ダイジェスト]類の番組は一切視聴しませんでした。良く知らない国同士の対戦も生中継でW杯の試合を視聴し続けました。

 とくに日本戦は解説者やゲストの余分なおしゃべりに辟易しました。2戦目のギリシャ戦では、ラジオの実況中継を聞いていました。余計な解説は全くいりません。

 午前1時。午前4時、午前7時の試合開始でしたが、ほとんど見ました。早寝をするので、下らんサッカー特集などは一切見る時間はなかったのですから。

  ドイツは何故強かったのか?

 安定した成績を続けていますね。2002年は準優勝。2006年と2010年は3位。2012年のユーロでも3位です。B・ミュンヘンは、クラブチャンピオンですし、代表にも多数送り込んでいます。なによりブンデス・リーグの成功と盛況が、ドイツのサッカーを底上げしていますね。

 ベテランと若手の融合。決勝点を挙げたのも22歳と23歳のコンビ。身体能力とゲルマン魂だけでなく、個人技に秀でた選手も多かったです。

 ブラジルとの準決勝でも、攻守の切り替えが早く、前がかりになり中盤が機能していなかったブラジルの隙を突いて、7-1と大勝しました。

 安定した試合運びでしたが、予選リーグでガーナと2-2で引き分けていますが、ガーナはアフリカ特有の身体能力と珍しく組織力を兼ねたチームでした。ガーナに脅威を感じたぐらいでした。

 決勝トーナメントで、南米のサッカー大国であるブラジルとアルゼンチンを破り、かつてのW杯優勝国のフランスを破る実力は本物でした。若手の育成と代表での融和、台頭がありました。当分ドイツの黄金時代は続くでしょう。

 2008年(ユーロ優勝)から、2010年(W杯優勝)。2012年(ユーロ連覇)と続いたスペインのパスサッカー、繋ぐサッカーは、今大会では惨敗しました。初戦でオランダに0-5と大敗したことが象徴で、1つの時代が終わりました。

 栄枯盛衰は世の中の常

 それにしても2006年大会の優勝国イタリアは、2大会連続で一次リーグ敗退でした。その大会準優勝で前回大会一次リーグ敗退したフランスは、チームを再生させ、決勝トーナメントに勝ち上がりました。W杯優勝国だったイングランドも一次リーグで敗退しました。

 アジア勢は全滅。中北米は、アメリカ、メキシコ、コスタリカの3国が決勝トーナメントに勝ち上がりました。南米も6国中5国が勝ちあがっています。地域間格差が出た大会でした。

 なかでも下馬評の低かったアルジェリアとコスタリカですが、中盤できちんと守備をして、ショートカウンターで逆襲。試合終了まで走りきる走力がありました。前線は決定力があるし、守備は堅実でボールを取られない。

 準優勝のアルゼンチンは、守備力がしっかりしていました。個人技に優れた守備陣は、自陣でボールを奪うと、相手をかわし、ドリブルで守備ラインを押し上げて攻撃に繋ぎ、最後はメッシにお任せするか、シュートで終わるかきちんと統制されていました。

 日本代表の課題

 一部のメディアは、ハイテンションでした。また直前のアメリカでの練習試合で、コスタリカやザンビアに勝ったりしてましたから、「ベスト16は確実」「史上最強の代表」などと前宣伝は凄かった。

 しかし結果は2分け1敗の惨敗。1-4で惨敗したコロンビアとの実力差は歴然でした。個人技、身体能力、組織力、経験、すべてがベスト16に勝ち抜いた国より数段下でした。

 特に若手の台頭がなかったことが1番の課題。ブラジルやコロンビアなどは22歳で代表のエース。日本にはいません。

 今回の惨敗でメキシコ代表監督を務められた人が日本代表監督をするそうですが、いつまでも外国人監督では駄目でしょう。若手を含めた日本代表を育成し、世界との差を詰めて結果を出すことができるのか。

 特にこのところユース世代はアジアの壁すら突破できていません。アルゼンチンのメッシなどは、ワールド・ユース、五輪で優勝しているチームメイトの大半がフル代表で活躍していますから。ベルギー。スイス、メキシコ、ブラジル、ドイツなども若手の台頭がありました。

 日本の惨敗は選手層の薄さでした。欧州リーグでは控え選手に過ぎない本田や香川に主力組というのでは、「世界」に勝てる道理はないことぐらいは、だれが観察してもわかることです。

 今回の最大の収穫は、「日本と世界の差は歴然」「上には上がいる」ことを日本国民がしっかり理解したことでしょう。

 業界は違いますが、「人よよがりの自信は、世界相手では全く通用しない。」のは、政治の世界でもそうでしょう。安倍内閣のハイテンションな最近の動向は、サッカー日本代表同様に、「惨敗」するのではと危惧しているのは、わたしだけではないでしょう。
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ひとりよがりな「世界観」でこのところつっぱっしている安部晋三首相は危うい。

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