八幡暁さんの講演を聞きました。
2014年11月2日は、NPO法人YASU海の駅クラブ10周年記念事業の講演会は、海洋冒険家の八幡暁(さとる)さんのお話を聞きました。テーマは「海から学んだこと」でした。
大学生時代から八丈島の素潜り漁師に驚き、自然と共生し生きている人間の姿に共感。シーカヤックでオーストラリアから日本までの1万キロの海をシーカヤックで漕いでいく「グレートシーマンプロジェクト」に挑戦し、現在8割の工程を消化中とか。
飛行機で旅行に行ける時代なのに、「わざわざ」海からシーカヤックで自分で漕いで訪問するので、いろいろと歓迎されるようです。
海での旅は、大自然の中では人間は無力であり常に学ぶ姿勢をとらないと、生きていけないから謙虚になります。「命のリスク」を背負って、海で暮らしている人たちに会います。20年間日本では「海遍路」という形でやっていますし、世界でもやっています。
海での現場3か条があります。
1)自分を知ること。
2)相手を知ること。
3)考えること。です。
インフラが整備されていない地域は、1人で生きていけないので、共生・協働になっていきますが、インフラが整備されますと「お1人で」生活して周りを気にしなくても生活が出来るようになります。それが社会のひずみを生み出します。
東日本大震災でも漁村の人達は、ほとんど津波で亡くなっていません。海と対話し、海を知り、海を正しく恐れているからです。堤防があるから安心だと思い込んだ人たちの多くは亡くなりました。
不謹慎な言い方かもしれませんが、大津波の後は海が浄化され、海の生産性はむしろ上がっているのですから。とも言われました。考えさせられました。
お金はため込んでも腐らないから、貯め込む人はため込み貧しい人を助けません。「お金でないつながりのある社会」はお互いが助け合います。現在社会は「生きのびる知恵」を失った社会です。
東北のある漁村は船を揚げる斜路を砂利道にしています。他は皆コンクリ護岸です。なぜかと言いますと子供たちがそこで遊ぶからです。その漁村はちゃんと後継者がド育っています。子供時代の楽しい経験が、あるからです。港をコンクリートで固め、港で子供を遊ばせない漁村は後継者のいない漁村になっていますから。
楽しいこと。わくわくすること。美味しいものを食べること。その土地を愛することが、」、その土地が楽しくて面白いからその地域は面白いのいです。
短い時間の講演会でしたが、含蓄のある話でした。
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