前東洋町長であった沢山保太郎さんが、ご自身のブログで東京都知事選挙について、書かれています。2007年に命がけで国が東洋町に立地しようとしていた「高レベル放射性廃棄物最終処分場」を町民の皆さんとともに阻止した人です。
それだけに言葉には説得力があります。東京都民へのメッセージをお伝えします。
「東京都知事選勝利を祈る」
News & Letters/398
祈るような気持ちで都知事選を見つめている。
権力とマスコミの重層的な包囲網を衝いて、都民に直接訴える方式で戦う細川陣営が脱原発で都民を説得し勝利することができるかどうか、多くの人がかたずをのんでこの歴史的事件を見守っている。
二人の元首相の経歴や政治的立場をあげつらって、この選挙戦を軽視しようという傾向が市民運動の中にあり、宇都宮陣営に固執する人がいる。その心情は判らぬではないが、世界の大局を踏まえず自己満足的な思考の中に市民運動を閉じ込めようとすることはやめるべきだ。
福島の惨事に仰天した細川はともかく、小泉が脱原発に転換したのは、積極的な理由がある。
小泉の話では、フィンランドの核廃棄物の地下処分場オルキルオト島の「オンカラ」を見に行って、変身をしたという。普通ならば、「オンカラ」の立派な地下処分場を見て核廃棄物の処分方法が確立できると言って喜んで帰る筈だ。
ところが、かれは反対の結論、最終処分場は日本ではできない、という結論を持って帰ってきた。小泉が「オンカラ」の洞穴で見たのは、決して完成まじかな処分場の映像ではなく、日本の核廃棄物処分場計画の連続的な破綻、とりわけ東洋町での最終的な反対運動の勝利を、走馬灯のように思い浮かべたのである。
小泉の変身には、日本の反核運動が直接反映している。保守反動の小泉を今回の都知事選に誘導したのは日本各地の反核運動である。だからその戦いを我々が後押しするのは当然のことだ。
原発だけではない。福祉のことも秘密保護法も憲法も、TPPも靖国も、・・・我々の闘争が強ければ、保守反動の政治家でも雪崩を打ってわれわれになびいてくるのである。
国民は、マスコミの言うことに影響されてはならない。我々の独自の戦線を強化し、世論や政治家を我々になびかせることが肝要だ。
かつて、東洋町の高レベル放射性廃棄物地下処分反対闘争の折、私は県議会の自民党幹部を訪問し、東洋町への処分場設置反対の趣旨を説明し、議会決議案を四項目のメモにして手渡した。その時の自民党幹部は元木益樹氏と今は亡き山本議員であった。
彼らは快く私の提案を承諾し、高レベル放射性廃棄物の東洋町導入に反対する決議案を作成し、全会派の承諾をとってそれを可決させた。
当時、高知県の自民党には、山本有二と中谷元という二人の原発推進の国会議員がいた。今もそうだ。彼らの原発推進は強硬で、軍事使用のプルトニウムの確保のためにも原発稼働が必要だといういうものであって、そのような研究組織活動をしていた。
その機関誌の名が、ずばり『プルトニウム』というのだ。いわば、閻魔大王とか悪魔 と言う名の雑誌を発行しているようなものなのである。
そのような自民党であっても、我々の誠意と熱意で保守陣営の良心的な部分を動かし、人民の闘争を勝利に導くことができるのである。
現実の歴史は清濁合わせ飲んでいく。われわれは自身はあくまでも清であるが、犬歯錯綜する戦線では濁流のしぶき、敵の血もうけなくてはならない。
日本の全ての神社仏閣の神や仏、我々の祖神の霊力を総動員して、このたびの都知事選で細川陣営の勝利が得られるよう、祈る。
沢山保太郎さんのブログ「東洋町町民日誌」をご参考ください。
http://sawayama.cocolog-nifty.com/blog/
2007年東洋町長選挙の記録
http://www.nc-21.co.jp/dokodemo/bbs3/sawayama/toyo-senkyo.html
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