南国市と香南市の津波避難タワーに想う事
南国市と香南市の海の近くの沿岸部に「津波避難タワー」。都市部の皆様は案外知らないと思います。
大津波が押し寄せてきたときに、近くに自然の高台(山や丘)がない場合に、建設されています。鉄骨とコンクリートで建設され、吹きぬけの建物です。とりあえずの人工の高台施設です。
国も国土強靱化法や南海地震特別措置法などで、津波から「とりあえず住民の命を守る」施設づくりは進展はしているようです。
静岡県吉田町では、巨大な横断歩道橋が津波避難施設(1200人収容)なども完成しています。
住民の命を守る方策としては有効であります。しかし低地で沿岸部という根本的な問題解決にはなりません。
どういうことかと言いますと、津波避難タワーが建設される地域は、役所が「ここは大津波が来る可能性がある地域です」と宣言しているようなもの。
今の住民は自宅が売却できないのでその居住地に住み続けるでしょうが、子供たちや孫たちは、低地の津波が来る可能性が高い地域に自宅を建て住むのでしょうか?そうはならないと思います。
つまり人口流出をより加速させるのではないでしょうか?根本的な解決は、同じ自治体であれば、津波の脅威のない地域へ集団移転すべきです。「立体換地」と言う都市計画の手法もありますから。研究し事前移転も考慮すべきではないでしょうか。
そちらに公共投資をすることのほうが大事ではないかと、道路の両側に建っている津波避難タワーを眺めてそう思いました。
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