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2015.06.21

ナチス映画「意志の勝利」を見ました。

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 ある量販店で安売りしていたDVDを随分前に購入していました。「意志の勝利」(レニー・リーフェンシュタール監督作品ようやく最近視聴することが出来ました。記録映画と言うことですが、ナチスの集団主義、分列行進、大衆扇動の在り方がとてもよく描かれています。

 ニュールンベルクで1934年に開催された第6回ナチス全国党大会の様子の記録映像ですが、後に粛清される突撃隊の様子も詳細に写っています。ヒトラー・ユーゲント(ナチス青少年団)のキャンプの様子や無邪気な姿や、全体主義的な集団主義で、かくも人間は統率されるものなのか。と呆れて見ていました。
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現在ドイツでは法律で『意志の勝利』の一般上映は禁じられているそうです。授業などで青少年に観せる必要がある場合には、事前に入念な説明と警告を行う必要があるとのことでした。

 「たった7人の同志たちから歴史は始まったのだ。」というヒトラーの演説は集まったナチス党員たちを熱狂させる様が淡々と記録されています。レニー・リーフェンシュタール監督は当時は若い女性監督。ナチス党員でもなく記録映画として後にベルリン五輪も撮影しています。

 「映像に写っていない幹部も出してくれ」というナチス党幹部の要請や、ヒトラーからの要請すら撥ね付けて淡々と撮影した記録映画だそうです。しかしファシズムの迫力、おぞましさを学習するには適切な記録映画でした。
 
 1次大戦の敗戦と多額の賠償金と世界恐慌の経済破たんを、ドイツは一時的にしろ、ナチスの経済政策で自力で経済復興し、1936年のベルリン五輪開催までこぎ付けましたから。都市建設とアウトバーン建設(高速道路網建設)と大衆車(ファルクス・ワーゲン)の普及で、仕事とマイホームと車を手に入れ、塗炭の経済不況の苦しみから脱出したドイツ国民はヒトラーのナチス党を熱狂的に支持しました。

 やがてそのことが全欧州を巻き込んだ大量虐殺(ホロコースト)と凄惨な世界大戦になろうとは、1934年の熱狂では、誰も予想しなかったことでしょう。

 家内が安倍晋三は、ヒトラーに似てきた。と不気味な事を言います。経済的な成功や圧倒的国民的な支持のない「対米従属のネオ・ファシスト」ですね。視聴していて参考にはならないと思いました。
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 大衆の中から這い上がったヒトラーと3代目の首相に過ぎない人物を比較すること自体がおこがましいと私は思いますね。

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