中味のある受援力向上セミナーでした。
4回連続で開催予定の「受援力向上セミナー」(講師・西田政雄さん)の1回目は11月6日に下知コミュニティ・センターで開催されました。
西田政雄さん(防災寺小屋・主宰者)の情報収集力は凄いですね。記憶に新しい2015年9月14日の鬼怒川大水害。国土交通省所轄の一級河川鬼怒川の堤防が増水で決壊。濁流が低地の市街地へ流入し、多数の人達が浸水エリアに取り残されました。
西田さんの資料は、当時ヘリコプターで何人が吊り上げられ救助されたのか。また地上から自衛隊、消防、自治体などの支援部隊が何人動員されたのかを示されました。
講演の中で西田さんはこう言われました。
「南海地震単独の地震でも、高知だけでなく徳島、和歌山、三重が被災地になります。それが宝永地震クラスの東海。東南海、南海の3連動型になりますと、愛知・静岡・大阪などが大被害が出るでしょう。
そうなると鬼怒川のレベルで救援体制救助隊が高知市へ来るとは到底思えません。」
「高知市の消防署員は400人しかいません。県警機動隊は28人です。香南市の自衛隊は600人いますが、香南市や安芸市、南国市、須崎市、中村でも被害が出ますから高知だけに集中投入はされないでしょう。」
「香川県善通寺の連隊がどれくらいで来てくれるのか。今の高知県の災害救援体制は高速道路が生きていることが大前提です。それだと4日で来るでしょうが、崩落や橋の落橋などがあればそうはいけません。」
「今の高知市の体制では、いつドライエリアに脱出できるのか、どこへいくのか、いつ仮設住宅へ行けるのか、その場所はどこなのかの情報が全くありません。いまのままでは、災害時になると地域コミュニティが壊れてしましますね。」
「受援力ですが、地域としてこうしてほしい。こうあってほしい。という提案を議員を通じて行政に働きかけることも受援力の1つです。それも考慮した地域防災をこころがけましょう。」とのことでした。
次回は12月11日「行政に求められる受援力」です。
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