水木しげるさんのご冥福をお祈りします
妖怪漫画家の水木しげるさんが昨日93歳で他界されました。とても存在感のある漫画家であっただけにご逝去は残念ですね。作品から不気味な印象もあった水木しげるさんですが、2010年の「ゲゲゲの女房」で取り上げられたこともあり、再ブレークしましたね。
アンパンマンの作者のやなせたかしさん同様に、兵士として戦地へ行かされ、生きのびた人だけに、作風の中に、骨があり平和を嘆願する気持ちの強さが自然体で描かれています。
今年の8月にビックコミック・オリジナル「戦後70年特別号」にも水木しべげるさんは「人間玉」という濃厚な作品を寄稿されていました。
「「人間玉」という作品は、水木自身の戦争体験に基づき描かれています。輸送船の船底に詰め込まれた兵士たちが南方戦線に送り込まれる様子が克明に描かれています。
旧日本軍は兵站を軽視したがために、輸送船は米軍の攻撃で大半が沈没しましたS。戦地の日本軍兵士には食料や武器の供給もなく、多くは栄養不良で亡くなりました。
戦争の馬鹿馬鹿しさ、愚かさを水木しげるさんは多く描かれていました。ご自身も爆撃で片腕を失っています。片腕1本で漫画家でのし上がりました。1つの世界をこしらえた人ですね。
戦後70年に愚かな戦争を熟知していた水木さんが亡くなりました。再び日本を戦争に巻き込もうと言う輩の者たちの声が大きいようですが、「とんでもない」お話であることは、水木さんの作品を一読すれば理解することが出来る筈です。
心よりご冥福を申し上げます。
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