中国の脅威と憲法改正問題
最近耳にするのは「中国は南沙諸島だけでなく、尖閣諸島も奪い、東シナ海も占有し、日本のシーレーンを脅かす。」
「中国は古くは鄧小平時代から航海法を制定、第1列島線で台湾・尖閣・沖縄を支配下に、第2列島線で日本を支配下にいれる長期戦略の元に軍事力を増強している。」
「隣国中国の露骨な軍事増強に目を向けない日本国憲法擁護者たちは、憲法を守って、日本国を、守らない非国民である。」と。そういう主張を散見します。
確かに中国は既に日本のGDPの2倍の経済規模。一貫して「富国強兵」政策を追行しており、最近も南沙諸島を埋め立て軍事飛行場を建設し、自国領土と主張し、海軍力を増強し空母を建造しています。
なるほどそれは脅威ですね。海軍力が弱小なベトナムやフィリピンは中国海軍いに蹴散らされました。次は日本へ侵略の手が来るに違いない。そう煽る人たちがいます。
果たしてそうなるんでしょうか?わたしはそうはならないと思います。
1)もともと中国は海軍国ではない。機動部隊を展開させ、洋上展開するには最低3隻以上の空母が必要。過去に洋上展開できた国は米国と旧日本帝国海軍以外はありません。
中国は中古の空母が1隻と、建造中の空母が2隻あるだけ。洋上展開するのにはまだ時間がヵかるでしょう。
2)70数年前ならいざしらず、現在は3次元ハイテク兵器の時代。空母は絶好の標的となり、高性能の無人機の餌食になるだけでしょう。
3)現在の中東情勢の混迷から、「第2・第3のイスラム国」が西アジア・中央アジア・中国新疆ウィグル地域に誕生する可能性が高い。
中国はこの地域を中国が主導する国際金融機関「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)によって、道路建設や、天然資源輸送パイプライン建設を当て込んでいます。
中国の「生命線」は陸路の中国西域にあり、こちらが脅かされますと尖閣や南沙どころではなくなります。早晩そういう事態になると思われます。
中国の習金平はかつての明帝国の再現を夢見ています。しかし常に西域は異民族に脅かされていました。「歴史は繰り返す」といいますが、「西域の安定なしに東海上へ」侵略できる筈はありませんから。
結論は軽挙妄動せず、日本はアメリカの手先で軍事行動をしてはいけないと思います。日本国憲法はあえて改正する必要性は全くありません。
アメリカの軍事的な力は相対的に低下しています。アメリカだけに従属するのは危険です。
外交力で情報を正確に収集し、きちんと善隣友好関係を周辺諸国と構築し、自国の専守防衛はきちんと履行する。周辺国で怖いのは中国ではなくロシアでしょう。プーチンさんは一筋縄ではいかないでしょうから。
中国にすれば日本・沖縄・尖閣・台湾が太平洋への進出を妨害する障害という発想にとらわれている可能性はありますね。
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