フォルカー・フィンケ氏の講演会を傾聴
2016年5月12日は、土佐経済同友会主催の講演会「ドイツ・ブンデスリーガーから学ぶ組織マネジメント 講師フォルカー・フィンケ氏」が、午後18時から高知市ラビ―タホールでありました。
フォルカー・フィンケ氏は高知大学の招待で高知県へ週初めから高知県へ来られており、四万十町でも講演し、現地のサッカー少年たちとも交流されておられました。4月30日の土佐経済同友会(吉澤文治・代表幹事)主催のオープン・セミナーに参加したおりに、宮地貴嗣さんより直接今日の講演会のチラシをいただいていました。
14日(土曜日)も夕方県民文化ホールでフォルカー・フィンケ氏をまじえてシンポがありますが、こちらは私は夜須でのヨットレースがあり、懇親会の時間帯ですので出席できません。
わたしより1回り以上若い経済人が100人ほど参加されていました。完全アウエー状態でしたが、サッカーのお話ですので真摯に聴講しました。フォルカー・フィンケ氏の講話を高知大学サッカー部の監督の川田尚弘氏が通訳されていました。
フォルカー・フィンケ氏は小都市フライブルグのチームの監督を長年務められ、その時の教訓や、日本のJリーグ浦和レッズ監督も歴任されています。2014年W杯ではカメルーンの代表監督もされていました。ぞの実績からオファーは世界中から来るようですが、今は充電中の様子でした。
「サッカーを通じて大人も子供も男性も女性も夢中になれます。組織的なスポーツであり、会社の経営にも通じるところがたくさんあります。」
ブンデス・リーグは、2006年のドイツでのW杯の後スタジアムがゲンダイ化し、収容人数が増加しました。また各クラブが努力したため、観客動員数も右肩上がりで大盛況です。」
「クラブの経営ですが、入場料収入は20%です。大きいのは広告収入が25%。メディア広告収入・放映権料などが28%です。グッズの収入が7%、選手の移籍金が8.8%。残りの12%は寄付などです。」
「広告とメディアの関係がいかに重要か。TVを通じで見える試合場の看板や選手のユニフォームについているロゴマークなどで企業はお金を多額に出してくれます。日本の企業スズキなども良いスポンサーでした。」
「小さいクラブは、選手を自前で育成し、スポンサーや広告収入で経営を安定させ、選手を育てビッククラブに移籍させて、移籍金を貰い経営の支えにすることも大事です。20万人のサッカー不毛の地であったフライブルクは、今ではホームの試合ですと2万人がスタジアムに駆けつけます。まちにはなくてはならない存在にフットボールクラブは成長したのです。」
やはりドイツ人だけあって「体育馬鹿」ではないですね。「哲学」的な話もされていましたね。
「昔は階級社会のサッカーでした。前線のFWは守備をしない。DFの王様がいてチームを統率。その後ろにリベロがいると言うように。今は前線のFWもプレスをかけてボールを奪うプレスサッカースタイルです。
選手間に階級や年代差はなくなりました。個性は出すが組織プレーになりました。展開が早くなり,得点数も増加、わくわくする試合が増え観客増になる好循環が続いています。」
「原口元気選手もドイツへ行って逞しくなりました。フレンドリーなチームですが、選手皆が切磋琢磨し向上心が強い。体もでかくなった。自分でテーマを決めて練習できる選手に成長しています。」とのことでした。
「一流選手とそうでない選手の違いは。一回や2回は皆失敗する。3回目、4回目は工夫をして失敗し無くなるのが一流選手。そうでない選手は3回目も4回目も失敗し続けます。」
「自分を適切にグループの中で自己主張する。しないとパスは来ませんから。自分の能力を引き出す努力はしないといけない。」
「仲間と手を取り合い、お互いが認め合い、個性を出しあうこと。サッカーだけに限りません。」ドイツ人らしい哲学的な講演会でした。
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