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2016.05.30

「浦戸湾の津波防災を考える 南海トラフ地震津波への備え」


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 2016年5月28日午前11時20分より、高知港海岸直轄海岸整備事業着手式終了後に、講演会が行われました。講師は磯部雅彦氏(高知工科大学学長)。表題は「浦戸湾の津波防災を考える 南海トラフ地震津波への備え」です。

 個人的にはとても眠い(深夜のU-23サッカー観戦が原因)。磯部さんの講演内容を書きとめてみました。(順不同です。)

「今後30年以内に70%の確立で南海トラフ巨大地震は起きるとされていました。それが提唱されたのは平成26年の事ですから、もう3年経過しています。あと27年以内に起きると思うべきです。」

「東日本大震災の教訓をデータで見ますと、過去の昭和三陸地震時の津波を各地で上回る高さの津波が来ています。その原因は海溝域のすべりのようです。よリ津波高が大きくなりた。」

「L1クラスの津波であれば防潮堤で防げれた。L2クラスの津波でも防潮堤が機能し、逃げる時間を稼いでくれました。」

「高知の西半分の地域は津波高が高い。」
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「いくつか堤防モデルと想定し、検討しました。その結果浦戸湾3重防御の堤防建設になりました。」
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「現在土佐沖海底で観測機器を海に入れて、地殻変動の動きを観察しています。また探索船ちきゅうにて海底6000メートルを掘削・収集し分析しています。」

「引き波が起きてから津波が襲来すると信じている人が多い。そうい打場合は多いですが、いきなり押波の津波が襲来することもあります。」

 また磯部雅彦氏は、別の観点から述べています。

「室戸のジオ・パークは南海地震が過去起きたことを表すものです。観光客誘致に役立っています。高知県民は昔から地震や津波と向き合い、たくましく生きて来ました。南海地震とはどのようなものなのかを理解するのに高知の各地の自然地形は有力です。」とも言われました。
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 磯部さんの説明で「復興計画」事も説明されていました。ただ現実問題として、大災害後身内がなくなっている状況で、冷静な再興策や、事業計画など立案できることは無理です。(それゆえわたしたちは地区防災計画のなかで事前復興計画を考案しました。)

 簡便な図面を見せられ、短い講演だけでは、3重防御やらで高知市の市街地の浸水被害がなくなるのか正直半信半疑です。それは考えようにも検討すべき資料や情報が手元にあまりにも少ないからです。
 
 今後該当地域(下知・高須・潮江・五台山)などでも行政主催の住民説明会があろうと思います。その場合は、自主防災会や町内会の会長だけ集めて説明をして「事足れり」ろ思わず、広く広報し、該当地域の住民に周知徹底していただきたいと思います。

 わたしも下知地域住民の1人として「高知港海岸直轄海岸整備事業着手式と記念講演」を聴講しました。可能な限り報告している義務があると思っています。

 わたしなりのバイアス(偏りや歪みを意味し、転じて偏見や 先入観という意味)をかけないように客観的に記述するように努力します。記録することは結構きつい作業ですね。

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コメント

これいかにも国交相とゼネコンの考えそうな事ですね。
田老地区に長城と呼ばれた堤防も機能せず、港のケイソンはサイコロの様に転がり破損

おまけにハードが出来ると正常化バイアスで逃げ遅れ

ハードが有ったからこれだけ助かったは役人の考え、決して助けれなかった人の事は言いません。
自分達で常日頃からトレーニングすれば助かるかも知れない。てんでバラバラに自分だけ逃げる!これが鉄則ですね。

全て時の運

まあこのプラン、地元セメント関係者の根回しのおかげでしょうね

投稿: のすひろ | 2016.05.30 23:13

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