« カヌー体験のサポートをしました。 | トップページ | 東京都知事選有力候補者について »

2016.07.18

参議院選挙の結果に想う


 各種メディアは「改憲勢力・衆参で3分の2を突破」と表現しまくっています。こうなると日本国憲法のお蔭で70年間平和が保たれ「1人の自衛官も戦闘で死ぬことなく、自衛官が他国軍人を1人も殺さなかった」ことに終止符が打たれてしまう可能性が高くなりました。

 本当にそうなんでしょうか。「改憲勢力」といいましても様々。自民党が野党時代に作成した「憲法改正草案」で行くのかと言えば、それはそうはならないと思う。与党である自民党と公明党は考え方が憲法に関して完全には一致していません。維新の会とやらも自民党案とは異なる見解があるようです。

 安倍晋三首相が1番変えたい「憲法9条」は、今でも野党各派や国民各層には廃止しすることに強い抵抗感があります。仮に国会決議で「9条廃止の国民投票」を行ったら、廃止反対が国民の多数を占めると思いますね。英国のEU離脱のような小さな問題ではないでしょう。政権は吹っ飛びますね。
_new_r

 今上天皇陛下は護憲と平和主義を言われ、実践されています。

 昭和天皇は二次大戦で連合国から「戦犯」とされ、戦争犯罪人として告発され、処刑される可能性が高かった。知日派のGHQの最高司令官マッカーサーは、天皇を利用し、シンボルにすることで、政治的権力から隔離し、日本古来の「象徴天皇」ということにしました。

 でもそれではソ連や英国の他の連合国は納得しない。それで幣原首相が「戦争放棄」の提案、つまりは「憲法9条」の提案があり、マッカーサー将軍は「それはいいね」と賛同し、結果昭和天皇は戦犯として連合国に告発されず処刑を免れました。

 もし昭和天皇があの時点で戦犯として処刑されていれば、日本国民の何人かは執拗なテロ行為を進駐軍に行い、治安は安定しなかったと思います。

 日本国憲法では、第1条は「天皇」の記述があり、第9条に「戦争放棄」が記述されています。そいうことは、第1条の「象徴天皇」と第9条の「戦争放棄」は、繋がり、リンクしています。それを改憲しようと息巻く人たちは、よく歴史を見つめてほしい。明らかに1条と9条はセットになっています。

 もっと言えば、当時の日本の政治家の多くは天皇を守るために、9条を入れることに賛同したと思いますよ。

 つまり敗戦後の日本国は「天皇は政治体制から隔離され関与できない。しかし象徴として国民統合のシンボル的な存在となる。ただしそれは戦争を放棄した平和国家であることを世界に宣言したから世界が天皇の存続を認めました。

 今上天皇・皇后両陛下は、皇太子時代から平和慰霊の旅を続けておられます。平成天皇として即位されても、サンパンやパラオなど先の大戦の激戦地を訪問され、戦没者を国籍に関係なく慰霊されておられます。

 おそらく中国各地や韓国やロシアのシベリアなども慰霊の旅をしたいと思っていると思います。残念ながら最近の近隣国との関係悪化にともない実現は困難になりつつあります。

 日本国憲法を慈しみ、護憲を本気で思っておられるのは今上天皇・皇后両陛下であると思います。そのお気持ちを「ないがしろ」にしているのは、執拗に憲法改正を言い立てる安倍晋三首相その人であると思います。

 現在の天皇誕生日に、わざわざGHQは戦犯7人を処刑しました。

 12月23日に巣鴨拘置所に拘置されていた東条英機らの7人のA級戦犯は、処刑されました。その翌日A級戦犯岸信介氏は、保釈されました。多額の工作資金をアメリカから供与されて。これは歴史の事実です。岸氏は安倍晋三氏の祖父です。

 敗戦後のスタートから、岸信介氏はアメリカの意向で動いていた政治家であります。孫である安倍晋三氏が「前のめり」になり、アメリカへの従属路線をますます押し進め、有志連合(アメリカ・イギリスなど)の一員として海外の紛争地域に自衛隊を派兵し、戦闘行為を激化させる可能性が高くなりました。

 そうなると日本国内も米英同様にテロが頻発する可能性が高くなるでしょう。テロもまた「新たな災害」1つです。

 今や日本国は地震や噴火が頻発する活動期にはいったのではないでしょうか?その対策や対応に精一杯なのが現実です。そのうえに新たに「戦争」や「テロ」といった災害を日本国に引き込まないでいただきたいです。

|

« カヌー体験のサポートをしました。 | トップページ | 東京都知事選有力候補者について »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 参議院選挙の結果に想う:

« カヌー体験のサポートをしました。 | トップページ | 東京都知事選有力候補者について »