
2017年2月12日(日曜)ですが、高知市知寄町のちより街テラスの大ホールで、「平成28年度自主防災活移動事例発表会」が行われました。主催は高知市自主防災組織連絡協議会(久武邦雄会長)です。

松下潤一初月地区自主防災会連合会会長の司会進行で事例発表会は始まりました。まず久武邦雄会長から「昨年は宮古市長などの講演もやってきましたが、熱心に取り組んでいる市内の2つの連合自主防災会の事例発表会を企画しました。」と挨拶されました。

続いて門吉高知市災害対策部長より「連合会組織結成のお蔭で、高知市内の自主防災会の組織率が90%を超えることが出来ました。」と言われました。

そのなかでも活発に活動している潮江南防災連合会(報告者・川上政寿事務局長)と下知地区減災連絡会(報告者・坂本茂雄事務局長)です。2人ともエースです。まず川上政寿さんから潮江南地区の活動報告がありました。「いきるために 地域をとりこむ潮江南防災連合会の取り組み」という表題で報告が行われました。


潮江南地区は、伝統的に活発な潮江南小学校地区の町内会や住民組織と一体化した活動をされておられ、動員力も物凄いものがありますね。昨年も高知新聞の「いのぐ」モデル地区にもなっていました。東日本大震災の被災地とも交流をしているようです。「むずび塾」での繋がりで河北新聞から震災の「語り部」達が潮江地区を訪問。地区住民とまち歩きをしたりされています。


どの地域の防災会共通の悩みは「若い世代をひきこむこと」「世代交代をいまくやること」であると思います。その点潮江南は凄いのは、年に2回大規模なイベントを開催していることですね。「夏祭り」「区民運動会」の開催と運営で、人材を発掘し、育てています。

防災の行事では必ず潮江南小学校と連携し、巻き込むことが「伝統的に」潮江南地区では上手くいっているように思いました。小学校を舞台にした防災訓練や防災キャンプ。山への避難訓練など活発に行っています。

非常持ち出し袋を小学4年生に配布し、何を入れて来るのか、思いつく品物3点を入れて登校、中身を確認したことも、いいことをやっています。

何より会合後の「慰労会」は欠かさないのが潮江南地区であるそうです。伝統的な小学校を中心とした住民力で、精進されている姿を感じることが出来ました。

下知地区減災連絡会の坂本茂雄さんからは、「共助を大きく、防災に「も」強い安心・安全な街へ」というテーマです。「減災連絡会結成のきっかけは、下知コミュニティ・センターの開所(2013年4月)があり、センターの運営委員会の中に他のの地域にはない「防災部会」をつくるにあたり、単位自主防災会の連合体をこしらえる必要性(2012年10月結成)がありました。
それで単位自主防災会の会長は下知地区減災連絡会の役員になりました。またそうなると男性ばかりになるので、「女性役員枠」をこしらえ、自薦他薦を問わず役員会が承認したら役員になってもらいました。今は役員の3分の1が女性です。
坂本茂雄さんは、「昭和小市民防災プロジェクト」の活動が、地域の津波避難ビル指定の動きを加速したと報告されました。ま避難訓練も情報伝達訓練や、情況付与型訓練や、要支援者対応訓練を実施しています。

単位自主防災会の取組として、二葉町自主防災会の全町内世帯を対象とした防災世帯調査や、もしもの地震の場合の「疎開を前提とした」仁淀川町との「顔の見える普段からの交流」などが紹介されました。

サーパス知寄町1自主防災会では、2014年・15年とマンション総合防災計画(国土交通省モデル事業)に取組み、現在「南海トラフ地震対策・津波避難防災マニュアル」を策定中です。マンション住民各位が安否を確認し、安全に上層階へ避難するための手引きの作成です。

また下知有志で五台山に土地を借地し、市民農園活動をしています。食料確保が将来の目標。そのなかで五台山地区の住民との「顔の見える」交流をすています。
2014年にすべての下知地域の団体が加盟した「下知地域内連携協議会」を発足させ、昨年は下知地区全世帯に「BONDES」という会報を作成し配布しました。また夏と秋には下知街テラスにて、下知地区にゆかりのある祭りを行っています。

下知地区は、2015年から「地区防災計画」に取り組んでいて、「事前復興計画」を策定するために地区でのワークショプや町内ごとの意見交換会(2016年)も取り組んできました。

それは「課題解決型の防災」から、「地域の魅力増進型」の防災に転換させなければならないという下知地区住民の想いから「事前復興計画」づくりの意見交換会を1昨年から始めました。最初は内閣府のモデル事業。昨年・今年は高知市のモデル事業です。


なぜ「事前復興計画」なのか。それは2015年6月に下知地区減災連絡会有志で、「東北被災地交流ツアー」を実施し、石巻市、名取市、東松島市を訪れました。そこで事前の復興計画を住民各位で自治体を含めて策定しておかないと大災害直後にはおいそれとは復興計画など策定し、住民の合意形成をこしらえることは容易ではない現実を見たからでした。
昨年後半より、各町内へ入り、より細かな意見交換会を実施しています。今年はそのまとめ作業にはいります。と報告がありました。
休憩を挟み、山中晶一高知市地域防災推進課課長補佐が司会をし、川上、坂本両氏が登壇して、参加者との意見交換会をしました。


土佐山地区で防災活動をされている佐藤さんや、県立大3回生で防災サークルをされている清水さんや、安芸市の仙頭さんからも意見や感想が述べられていました。




大変中身のある事例発表会でした。関係者の皆様お疲れ様でした。寒い中参加者各位もご苦労様でした。事務方のお世話をされました高知市地域防災推進課の皆様もお疲れ様でした。
フロアでは市内自主防災会の活動事例のパネルがありました。










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