下知地区防災計画第12回検討会
2017年7月より始まりました下知地区防災計画第12回検討会が、2018年2月19日(月)に、ちより街テラス会議室で開催されました。下知地区減災連絡会役員や企業、教員、社協職員、津波避難ビル所有者など40人が参加しました。
アドバイサーの鍵屋一氏(跡見女子大学教授)から、「3年間皆様大変頑張っていただきました。未災地で参加者各位の問題意識が高く、地区防災計画でも事前復興計画まで提案しようと言う地域は世界中にありません。
今年の3月3日と4日に高知市で地区防災計画学会が開催されます。事例発表する高知市下知地区と黒潮町は最先端を走るモデル地区です。皆様と関わりを持て誇りに思います。」と言われました。
鍵屋さん独自のいつもの体操をして参加者をリラックスさせます。5つのグループでワークショップを行いました。今回のテーマは、個別計画で出て来た項目のなかで、「揺れ対策」から2項目、「津波・長期浸水・避難所対策」から4項目、「事前復興計画」から2項目、「コミュニティ」から2項目を各グループで話し合いをして選抜するというものでした。
5つのグループで支持が多かったものを選びました。
〇揺れ対策について(2項目)命を守る
「お手伝いの幅を広げる。高齢者宅の家具固定や不要家具の処分のお手伝い」
「地域の助け合いで要配慮者支援 要支援者の把握。支援者を決める。挨拶をするまち下知の推進」
〇津波対策・長期浸水対策・避難所対策について(4項目)命を守り、命をつなぐ
「様々な障害への理解。支援の仕方、受け入れ方。車中泊しなくて良いような環境整備」
「地域皆で避難所運営。リーダー・班員の協力。情報協力・情報共有・役割分担・情報伝達方法を検討・登録カードの工夫。指示書に備品を明記。避難所運営訓練。様々な状況で繰り返し障害者・高齢者参加。昭和小の避難所運営体制づくり。話し合い、合同訓練、運営マニュアル作成。案内表示(児童作成・備蓄品の保管(」
「避難ビルとの連携。・管理者とルール作り。訓練・備蓄。非常時のドア開錠方法・避難経路表示」
「避難訓練・すべての世代を対象に、訓練実施、ルール作り、避難袋の事前備蓄」
「避難場所への物資備蓄。水・食料・燃料・照明・暖房・衛生用品・布団・嗜好品・食器・椅子・ゴミ袋などをローリングストック。コンビニ・量販店の協力」
〇事前復興(生活を立ち上げる)
「お互いが顔を知っていることで、生きやすく、強いまちにする。」
「生活・事業・雇用などの相談窓口を、早期に立ち上げる準備」
〇コミュニティ(すべての段階の共通)
「地域コミュニティの活性化。近所同士が顔なじみになるようにする。あいさつ、声かけ、お互いが親しくなるための行事、カフェ、ランチ、ビンゴ大会、花見・カラオケ等」
「下知で笑顔の花を咲かそう ホームページの開設。防災に対する情報の共有。仮住まいが別々になっても、下知の情報を共有。高齢者にはIT研修」
「防災活動への参加者拡大。若い世代、働く世代の参加呼びかけ、工夫。参加出来ない方たちへは、家族や自分で出来る防災訓練を進める[まち歩き、マップ作成、避難時間検証など)」
5つの班での集約された意見ですべての班の支持があったのは、「地域コミュニティの活性化。近所同士が顔なじみになるようにする。あいさつ、声かけ、お互いが親しくなるための行事、カフェ、ランチ、ビンゴ大会、花見・カラオケ等」でした。
当然「ぬかっている項目」例えば「災害時地域間相互協定を前提とした地域交流」や、具体的な地域再生方法などは言及されていません。今後の課題です。
最期に鍵屋一先生はこう言われました。
「これからの下知は?
自らの地域を考える防災から、「水平展開」する防災へ。
下知の取り組みを上手に伝え、また他地域の良い取り組みをパクリ、手本になる魅力あるひと、くらし、まちを強くすることが、災害や危機にも強くなる!!」
3年間に下知地区防災計画検討会は、2018年2月19日でひとくぎりつきました。しかし下知地区は「地盤が5M隆起し、耐震地盤になった訳でもなんでもありません。」南海トラフ地震は間違いなくいつ起きてもおかしくない状況になっています。脅威はまったく低減化されていません。
今後は地域住民と行政側が力を合わせ。本気で地域の減災に取り組み、成果を上げて行きましょう。地域を魅力的にすることで、人との繋がりが「減災活動の基本であり、重要なんだ」ということを皆で確認しました。
目指すべき道は厳しく険しいですが、くじけることなく地域みんなで努力し、解決していきましょう。
下知地区防災計画の「実践編」はこれから始まります。南海トラフ地震ごときで、市も地域を壊滅させないために、知恵を絞り、行動し、「1人の命をなくさないために」ともに行動していきましょう!!。
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