閖上復興だより59号
閖上(ゆりあげ)復興だより59号(編集長・格井直光さん)が、一般社団法人ふらむ名取より送付されてきました。
紙面1面は閖上地区の新年を迎えた様子が記事になっています。初日の出、ゆりあげ港朝市、新春の集い、どんと焼きは9年ぶりに復活しました。地域コミュニュティが再生されるつあるようですね。
紙面2面と3面は「閖上復興だより終刊・・・それぞれの思い」を持たれた皆様の文章が掲載されています。
小原武久さんは」、震災後閖上を離れ、仙台市のみなし仮設住宅で生活されていました。
「わたしにとって「閖上復興だより」が唯一の情報源でした。
中略
当時の名取市での復興計画の進捗状況は、震災の影響でホームページにアップされておらず、私だけでなく「閖上復興だより」を見て初めて計画内容を知った被災者も多くいたと思います。」
「大好きだった故郷・閖上を離れ、コミュニュティ(町内活動)で培ってきた人間関係も破壊され、生活も離れ離れにならざるを得ませんでした。
中略
ばらばらになった閖上の人々をつなぐ役割を十分に果たしたと思います。加えて、復興計画の情報だけでなく、震災前にあった懐かしい味(店)が復活したことや、「閖上復興芋煮」など各種イベントを企画し。”もう一度心をひとつに”をモットーに分散したコミュニュティの再生にあたっていただきました。」
まさに閖上復興だよりは、閖上コミュニュティの再生・復活に大きな役わりを担っていたことを理解出来ました。復興計画の概要も、市役所に代行して公表し、多くの閖上関係者が情報を共有できた役割も果たされていました。
編集部員の皆様の思いを、短い文章ですが理解することができました。何より編集長の格井直光さんのご苦労は並大抵ではなかったと思います。
「津波で流失し、大勢の人が犠牲になった閖上。負の印象を払拭できたら、故郷閖上と胸を張って云えると思っています。
東北の宮城、名取川河口の海辺のまちを多くの人に好きになってほしい。そのためには閖上を震災の前よりも盛り上げなくてはならないと思います。
これまでの応援・ご支援に厚く感謝申し上げます・あと1回頑張ります。」と格井さんは書かれてります。
4面は閖上の地域の行事の報告記事です。どこで何がおこなわれているか。取材し記事を書き、編集することは大変な労力です。
わたしは2015年と2016年に閖上を訪問させていただきました。格井さんから日和山で津波のお話を伺いました。当時はまだ嵩上げ工事の最中でした。
紙面からは道が整備され、住宅が建つ様子が伝わってきます。でも地域コミュニュティがしっかりしなければ、地域は再生できません。人と人を繋ぐ大きな役割を「閖上復興だより」は果たされました。
次回で最終号となるようですが、形を変えた広報紙が継承していくように伺っています。「閖上復興だより」の編集長格井直光さん、編集委員の皆様、お役目ご苦労様でした。遠い四国の地からエールを送ります。
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