水害対策に「水上都市」
日本経済新聞2012年9月12日の記事「水害対策に 水上都市」「浮かぶ家や1階吹き抜け構造」と見出しにあります。
従来型の防災対策は、堤防護岸だったり、高台移転ということぐらいしかありませんでした。「やる気がない」「予算がない」ことばかり繰り言で言う高知県庁と高知市の市長や防災対策部署。海抜0Mの13万人の命をどう守るのかの回答は東日本大震災から10年と半年経過しましたが、「0回答」です。
その点「水害対策に 水上都市」「浮かぶ家や1階吹き抜け構造」は、やる気のない行政(県や高知市)抜きでやりきれる課題であり、実際にモデルハウスもあるようなので実現性は高い。
また実際に東京の低地の市街地を抱える葛飾区などでは検討されているようです。
ピロティ工法は100年ほど前に近代建築の巨匠ル・コルビュジェが広めていました。
「浸水対応型建築物は平常時には水辺を楽しむ公共空間として、浸水時には避難拠点として機能する」とも記事の中にありました。
「画期的なのは家を敷地内に四隅に設置したポールとつなぎ、水位があるレベルを超えると、係留されている船のように水に浮きだすことだ。洪水が引いた後にほぼ元の位置に戻るという。
実験では1階天井の高さ程度の水位3メートルに達しても被害はなかった。」
高知市の技研製作所本社を訪問した折に、「インプラント・ポットが同じ構想」でした。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/post-ce16.html
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/post-9ba0.html
私たちも形態こそ違え「水に浮かぶ浮体式人工地盤」を提唱していました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-ac32.html
巨大地震・津波対策用高強度発泡樹脂浮力体の特色について
考案された小谷鐵穂さんは「仮に壊れても全体が浮力体ですので、それにしがみつけば助かります。閉鎖空間ではなく開放空間なので、流されている人を救助することも可能です。ヒーローが誕生する可能性もあります。
小谷鐵穂さんは長年日本橋梁の技術者をされておられました。技術的な知見は間違いありません。
使用する発砲スチロールは、JSPのスチロダイヤブロックです。EDS-EPS工法として、道路工事や擁壁工事、地盤解消工事や橋梁工事で実績がある素材です。難燃性ですが、火気や溶剤、紫外線には弱い素材です。表面を被覆して使用すれば問題ありません。」と言われました。
高知市の下知地域の広域公園である青柳公園の運動場に地下埋設方式にすれば、原則メンテナンスフリーです。露出部には被覆セメントを塗布すれば防火対策と紫外線対策になります。
若いころ土木工事に関与したという西田政雄氏(防災寺小屋塾頭・二葉町自主防災会顧問)。この工法は他の工法より安価だし、合理性があると高く評価いただきました。
「高知市であれば適用箇所は、浦戸湾が狭まっていて、津波のパワーが減退するであろう孕(はらみ)以北の低地の高知市市街地であろう。下知、高須、潮江地域などが適地である。」
高知市下知地区や潮江地区などは「水上都市構想」でまちづくりをすべきであると思います。
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