支店経済の崩壊現象
先日うちの会社の創業以来お付き合いのある化学製品製造会社と、化成品製造会社(いずれも大手企業。株式上場しているし、全国展開している大企業)が、あいついで香川県高松市の支店・営業所を廃止しました。
今日化学製品製造会社の四国営業所所長が来られ、愛媛県東予地区の自宅マンションが四国の拠点とか。1人で四国四県の担当ですね。電話しても外出しているし、携帯電話でやりとりしています。
四国の配送機能も営業所機能もなくなり、社員の自宅が事務所。製品の配送は関西からになりました。業種業態の異なる企業の四国からの撤退。偶然でしたが同じ時期でしたので、少なからぬショックです。
最も高知などは「四国の僻地」ですから元々は関係のない話。高松市は「四国の玄関口」という機能を昔は持っていました。本四連絡橋のない時代は、宇高連絡船が高松に到。、高松駅には愛媛、高知、徳島行の列車が停車していて、走って自由席に着席するのが「習慣」でした。学生時代や若いころ関西や東京で働いていた頃の帰省時は、高松駅の駆け出しは習慣でした。
当時高松市は四国のハブ(要)であり、四国4県の支店や営業所は高松にあれば「事足れり」の時代が半世紀以上続きました。
高松市の飲食街は、出張族が多く、背広姿の親父たちが大勢歩いていた時代がありました。まさに「支店経済」で街が繫栄していましたね。その点高知市などは、背広族も飲食店街にいるものの、「会社の経費ではなく自費で飲食する」男女が多く、私服が目立ちました。自腹で飲食するので、高知はとことん飲む人が多い。
コロナ禍や、ネット経済、オンライン勤務などや高速道路の伸長などで、関西からなら翌日四国島内には届くようになりました。諸般事情で高松市に支店を置く必要性が無くなり、どんどん四国から企業が撤退しています。
新幹線や高速道路が地方へ伸長しますと、それまであった営業所は撤退したり、宿泊出張ではなく日帰り出張になりました。既に首都圏では40年ぐらい前からそうした現象がおきていましたね。
新幹線や高速道路の伸長は,多くの場合地方が豊かになるどころか、大都市部に地方は「ストロー」(資源吸い取られる)ようになる事例ですね。首都圏から40年遅れで四国にも「ストロー現象」が現れましたね。
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