伝える力不足を嘆く
海抜0Mの海に近い軟弱地盤の二葉町。想定どうりの南海トラフ地震が起きれば、生存することも大変だし、会社を存続させることはもっと大変。しかし自力で「地盤の固い安全な高台地区」に住み替えする財力はない。危機感と恐怖感に苛まれる毎日。
その危機感を行政や学識者、防災アドバーサーの人達に上手に伝達できない。また周りの地域住民の皆様にもなかなか「想いや危機感」を伝達できません。
今年は4回も「防災講話」する機会があり、地元地域での防災研修会や避難所開設・避難訓練の準備作業も出遅れ気味ですね。開始から終了片付けまでの5時間くらいの「進行表」と「役割分担表」「班ごとの業務内容」「メニュー構成」などを下ごしらえするのに、やたら時間がかかります。休日の殆どがその「下ごしらえ作業」に費やされています。
他の地域の防災訓練は、誰が考え、実行しているのかわかりません。SNSに行政関係者や学識者、防災アドバーサー、社会福祉関係の専門家の投稿記事を読むことも多い。参考にさせていただいてはいますが、気持ちとしては「遠い存在」であり、彼らの知識や経験を自分たちの地域で活用する能力が私にはないようです。彼らは「プロ」でありきちんと報酬ももらっているので、社会から評価されていると思う。報道関係者も「プロ」ですから。
私の場合は「南海トラフ巨大地震の被災予定地域のただの地域住民」。自分の毎日日々感じる危機意識とプロの人達の解決策が、マッチングすることは皆無。他の地域の成功事例を聞いても、うちの地域では通用しそうにないからです。他の被災地よりもはるかに厳しい現実があるからです。「当事者」ですので無報酬は当たり前です。ただもっと地域の人達が燃え上がってほしい。なかなかそこまではいけないです。能力不足です。
その現実に「落ち込んだり」「恨んだりして」も何も生まれません。話が通じない、理解できないのは「私が彼らの高い領域に到達していない。」「私が地域住民に自分事と思うようにきちんと話が出来ない。」からだと思うようになりました。
「なぜ私たちの厳しい現実を知ろうともせず、理解しないのか」と腹を立てるより、「皆それぞれ忙しい。上手に自分たちの困った現実を伝えきれないことが、悔しい。」と反省することにしています。
相手方の無理解さに原因があるのではなく、こちらの「伝達する力」が弱いのです。自分に原因があれば、自分の伝達する力が増せば、互いに連携することが可能になるかもしれないです。
最長あと30年の命だと思います。後ろ向きの気持ちにとらわれる時間はもったいないのですから。
8月の「スマホ活用防災講座」は2回開催しましたが、2回で18人の参加でした。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/cat76050558/index.html
9月の「事業継続力強化計画策定支援セミナー」は、懸命に仕事の合間に広報したのですが、8人の参加にとどまりました。
http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2023/09/post-71433e.html
いい企画であるとは思いましたが、伝達する力が弱く参加者が少なめでした。へこたれないことですね。落ち込んでいるでいる時間など私にはありませんから。
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