二葉町総合防災訓練2019年

2020.09.04

地域防災には「迷惑な」解散総選挙


2地震マン・津波マン
 7年8か月継続した第2次安倍内閣も、安倍晋三首相の病気の再発で辞任され、官房長官として安倍内閣を支えていた菅義偉氏が総理総裁になることが確実になりました。
okuzixyoutaiki
 9月3日の情勢ですが、自民党内の5大派閥のボスたちが、無派閥の菅義偉氏をこぞって推薦しましたから。衆参の国会議員での両院議員総会で次期総裁を決めることになり確定しました。
スタッフミーティング
 それで総理総裁就任後に国会での首班指名選挙が行われます。その後に党役員人事と内閣改造を行います。国会での施政方針演説と、与野党の代表質問が行われます。

 今の情勢では9月末に衆議院の解散、10月13日告示、25日投票という線で「解散風」が吹きまわっています。
シェイクアウト訓練3
 下の記事は安倍首相の辞任前に書かれていますが、菅新総理が踏襲することはまちがいないと思いますね。
家具転倒防止講座。マルニ
「10月に解散という可能性は十分にあると思います。11月になると、安倍(晋三)政権には二つのリスクがある。米大統領選と東京五輪です。安倍首相が自民党の総裁任期の満了まで求心力を保ち続けるために、この二つのリスクが顕在化する前に、自ら衆院の解散・総選挙に打って出て、勝つというシナリオです」

「これは、ある政界関係者の現状分析だ。
国際信号旗2
 少し補足しよう。大統領選は11月3日に投開票が行われる「予定」だ。現職のトランプ大統領は新型コロナウイルスや人種差別問題への対応のまずさから支持率が低迷。再選が危惧され、自らツイッターで「延期」を言い始めている。

 東京五輪は、新型コロナの影響で来夏に延期された2020年東京五輪・パラリンピックだ。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は7月の総会で、「来年7、8月に世界がどうなっているかは誰にも分からない」と述べながらも、来夏開催を目指す姿勢は変えていない。だが、新型コロナの治療薬の開発と世界的普及の状況によっては、IOCが「年内に中止を決めることもあり得る」(スポーツ関係者)との観測もある。」

「 東京五輪が中止となれば経済損失は甚大で、景気は更なる打撃を受ける。「経済優先」で長期政権を築いてきた安倍首相の求心力低下は必至で、〝歴代最長首相〟としての「レガシー」(政治的遺産)も失うことになる。

 安倍政権自体は〝失態〟が続く。森友・加計(かけ)問題はもちろん、昨秋からは大学入試改革での英語民間試験問題の導入見送り、年初からの新型コロナ対応。最近では検察庁法改正、河井克行前法相・案里参院議員夫妻の逮捕、「Go Toトラベル」......。これらが全てではない。
登録班受付
〝先〟も見えている。現在の衆院議員の任期は来年10月21日まで。安倍首相の自民党の総裁任期は同9月30日までだ。衆院の任期満了までいってしまっては、同様の形で追い込まれて解散し、09年8月に総選挙で惨敗、自民党が野党に転落した麻生太郎首相(現副総理兼財務相)の〝悪夢〟がよみがえる。

 もちろん、全ては解散権を持つ安倍首相の胸の内次第だ。ただ、別の政界関係者はこう見立てる。

「寒い時期は新型コロナの感染拡大の懸念がある。自民党の支持率が回復する要素も現状では思い当たりません。時間が経(た)てば経つほど、野党に選挙の準備の時間を与えてしまう。そのため『解散は早めの方がいい』とする意見が強まっています。『大義』はコロナ禍で冷え込んだ経済を救う消費税減税などでしょうか。安倍政権が、そんな旗印を立て優位に選挙に臨める時期としては、マイナス要因が出てくる前の『今秋が有力』という話です」
防災紙芝居
 それでこう予測されています。

「安倍首相が9月、内閣改造と自民党の役員人事を行い、体制を整えて同月末に解散。政界関係者の話を総合し、総選挙は10月で唯一「大安」で日曜日の25日と想定した。」

10月25日解散総選挙全予測 (サンデー毎日WEB版)

http://mainichibooks.com/sundaymainichi/society/2020/08/16/10252233.html

 この記事は安倍首相が「電撃辞任」する前の記事。安倍路線を「踏襲する」という菅義偉氏が総理総裁になっても、同じ流れていくでしょう。

 野党が野党共闘を行うと多少議席は減るでしょうが、自民・公明で過半数を維持できれば、「民意を受けた」と言うことになるからです。

 10月25日は「二葉町総合防砂訓練」の日です。投票日が25日であれば訓練会場の下知コミュニュティ・センターは投票所になり、避難訓練はできなくなります。与党政治家のエゴで大事な地域の避難所開設・運営訓練ができません。実にけしからんと思いますね。

(写真は2019年の二葉町総合防災訓練の様子です。)

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2020.06.17

防災会の会長になりました。

 2020年6月16日ですが、二葉町自主防災会の代表者変更届を高知市地域防災推進課へ提出しました。
6月13日に、2007年の創設以来会長をしていただきました森宏さんがご逝去されましたので、情報班長の私が会長になりました。

本来なら副会長さんが会長になっていただくのが筋ですが、固辞されましたので、やむなく私が務めることになりました。
なかなか大変な時代ではありますが、臨機応変に楽しく減災活動をやっていきたいものです。

また現役世代の人達を減災活動にお誘いし、担い手になるように育成することも大事な役目であると思っています。

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2020.06.16

森宏さんのご逝去を悼む(その2)


森宏さん葬儀看板
 2020年6月15日(月)に森宏さん(享年86歳)の葬儀が高知市知寄町の葬祭会館であるベルモ二―知寄で行われました。13日(土曜日)の急逝には驚くとともに、とてもショックでした。

 6月15日は新聞休刊日でした。告知も十分にできませんでした。参列者は多くはありませんでしたが、故人の人柄が偲ばれるほのぼのとした葬儀でした。
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議会の関係で参列することはできませんでしたが、岡崎誠也高知市長や、武内則男衆議院議員からは、心温まる弔電が披露されました。

 2007年に立ち上げから二葉町自主防災会会長となり、2012年には下知地区減災連絡会会長として、下知地区の単位防災会を励まし続けていただきました。

 長老(元老)の立場ですが、若輩者の意見を尊重していただき、支持もしていただきました。下知地区の防災・減災活動が何かと話題になりましたが、森宏会長の寛容さと、人を育てる力がとても大きかったと思います。
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 40数年前から森食料品店として二葉町町内に根付き、広範な顧客がついていました。大橋通りに支店を出していた頃は、ひろめ市場の飲食店の従業員の人たちが森食料品店へ弁当を購入しに来ていました。それだけレベルの高い食材を提供されていました。

 早朝5時過ぎから仕込みをされ、調理されていました。昼前は大橋通りの支店で弁当を販売していました。二葉町のお店へ戻ると翌日の下ごしらえをされていました。生涯現役の人でした。

 忙しいお仕事の傍ら、二葉町町内会町を10年間お努めされ、晩年は下知地区の防災活動を牽引していただきました。小学生時代に須崎市で体験なさった昭和南海地震と大津波の体験がベースになっておられました。森宏さんの昭和南海地震時の須崎市での津波体験を聞き取って、「防災紙芝居」にしたい構想がありましたが、ご逝去によりできなくなりました。
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 常に前向きでおられました。心よりご冥福をお祈りします。

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2020.06.14

森宏さんの御逝去を悼む


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2020年6月13日に森宏さん(下知地区減災連絡会会長・二葉町自主防災会会長)が逝去されました。享年86歳でした。

小学生時代に須崎市で昭和南海地震を体験なさっておられます。

2007年から二葉町自主防災会会長、2012年から下知地区減災連絡会会長をされています。2017年には3年間の意見交換の集大成「下知地区防災計画」を策定し、高知市長に提出しました。高知市防災計画に採用されました。

急なことであり、ショックです。

葬儀は以下です。です。

場所 ベルモニー会館知寄 2階

時間 2020年6月15日 12時半~13時半

   仏式でおこないます。
森宏さん葬儀看板

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2020.06.13

机上の空論より現実対応を

高知市津波ハザードMAP_NEW
 今年も大雨の季節になりました。最近テレビや新聞などで散見されるのは「避難所での三密防止対策」などが報道されています。

「床の上の雑魚寝はコロナウィルス感染症のウイルスがまき散らされる。」

「1人当たり4㎡が避難所では確保されないといけない。」
シェイクアウト訓練
「段ボールベットを置くべきだ。」と学識者や行政の防災担当者は言われています。「まったくの正論」ですが、地域の避難所になっている下知コミュニュティ・センターは、「三密」を避けるための場所の余裕は全くありません。

 段ボールベットもいいとは思いますが、在庫すべき場所がありません。
2地震マン・津波マン
 挙句の果てには、「災害時には自分が安全と確認出来たら、自宅避難や、高台の親戚や知人の家に避難しましょう。」と公共施設が貧弱でどうしようもないことを隠ぺいするために、「自己責任で各自避難しましょう」という結論だ。実に無責任極まりない。

 コロナウィルス感染症は怖い。いつどこで感染するのかわからない。しかし低地(海抜0メートルの市街地である高知市下知地区)では、地域が水没し浸水し始めたら、低層木造住宅の住民は、避難所や津波避難ビル、みなし津波避難ビル(地区防災会が所有者と交渉し指定したビル。昭和56年以前の建物ゆえ市役所は何の支援もしない)

 要するに下知地区では今でも全く避難所、避難場所が足りないのに、その上コロナウィルス感染症対策で「三密を避ける」(密閉・密集・密接)など実現することは絵空事でしかない。

 敢えて避難所空間を拡大する方策は、下知コミュニュティ・センター屋上にテントを張り、元気な人をそこで避難生活をしていただくしか方法はありません。そのテントを置く場所すらない。
スタッフミーティング
 大災害時には、避難所→応急仮設住宅→災害公営住宅(あるいは自宅再建)という時間の流れでは、早くて5年、下手したら8年から10年はかかる。その間の人間らしい生活の確保ということで、仁淀川町長者地区の住民の皆様との「疎開を前提とした地域間交流も東日本大震災直後の2012年から実施してきましたが、行政側(県や市)の支援は一切ありませんでした。

 南海トラフ地震で高知県は7・7万戸の住宅が必要ですが、みなし仮設をふくんだ確保されている住宅は2・3万戸にすぎません。5・4万戸足りません。

 1世帯2人としても11万人の県民が高知県内で避難生活ができないのが現実です。その現実に「向きあわない」高知県庁や高知市役所の防災行政は一体何なのと申し上げたい。

 彼らが懸命に予算をかけてそれこと悪名高い電通やパソナを使ってやってきたことは都市部から高知県への移住の促進政策ばかりでした。税金を払い低地の市街地で懸命に働いている高知県民を「最初から切り捨てている」県や高知市の防災対策に同意できるはずもないからです。

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2020.05.28

複合災害で生き延びる方策は?

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 昔から日本は災害大国でした。世界の大地震(震度5以上)の20%近くは、狭い日本で起きています。また世界にある410の活火山のうち100は日本にあります。


 


 大型台風や大雨災害は毎年起きていて、大きな被害を出しています。そうした「いつ起きるかもしれない」自然災害の脅威と、今年の最大の災害である新型コロナウィルス感染症とどう折り合いをつければいいのか?


 


 「密にならないように」と行政は言います。そうすると避難所の収容人数は3分の1程度になります。海抜0メートルで海に近い下知地域で、避難所以外にどこへ逃れて、救助を待てばいいのだろうか?
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 行政側は安直に「コロナ以後」になり、「避難所以外の避難場所を確保しましょう」などというようになりました。しかし「具体性がなく」何の支援策もありません。


 


 私たち二葉町自主防災会が結成以来行っている「市役所指定以外の地区津波一時退避場所(地区指定津波避難ビル)への支援は市役所から全くありません。


 


 また地域が長期浸水になることが想定されているので、「疎開先」として仁淀川町長者地区との「もしもの時の疎開を前提とした地域間交流」に関しても、全く調査にしなければ、支援もありませんでしたから。


 


 「絵空事の机上の空論」で事態を混乱させないようにしていただきたい。実践を重ねてきた地域の防災会の声をきちんと傾聴していただきたいものであると思いますね。

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2020.05.23

紙媒体の二葉町防災新聞


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 久しぶりに紙媒体の「二葉町防災新聞」(2020年・6月号)を発刊しました。二葉町町内会の回覧板に添付させていただきます。町内会へ入っていない町民にはとりあえずの伝達手段はありませんね。それが悩みです。

 ブログ「二葉町防災新聞」は毎日原則更新はしています。FBへの投稿もしていますが、町内会へ入っていない人達の関心を高めるまでには行っていませんね。

 今回の「二葉町防災新聞」の内容ですが、2月に8回にわたるNHK高知放送局が二葉町を取材したこと。3月に「四国羅針盤」で3分程度放映されたことが1番目の記事。

 2020年度の二葉町自主防災会の事業としては、若松町自主防災会との合同事業で中土佐町役場と中土佐町連合防災会との意見交換会、防災まち歩きの予定をしています。

 3年継続事業の「命を救うロープワーク講座」と、2年前より二葉町町内会との共同主催事業である「二葉町総合防災訓練」を10月25日(日)を予定しています。

 但し今年は3月以降「新型コロナウィルス感染症」の蔓延で、活動を自粛してきました。特に4月以降は全く活動が出来ませんでした。「緊急事態宣言」高知県には5月6日まで発令されていました。

 すべて9月以降に事業計画をしていますが、実行できるか不明です。出来ない場合は「二葉町防災マップの外部掲示用マップ」の作成と、液体消火器の一部配備を行う予定です。

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2020.05.15

コロナ対策と災害対策の融合は可能なのか?

 日本経済新聞2020年5月14日号には「四国の避難所3密防げ」「高知市、災害に備え」「体調不良者専用エリアに」「1人の居住面積2倍に」などと記事には高知市防災対策部の「威勢の良い」コメントが掲載されていました。

 地域で地元町内会と連携してこの2年間下知コミュニュティ。センター全館での年に一度の総合防災訓練を実施してきた立場からしますと高知市の「前向きな姿勢」には「にわかに信じがたい」ところがありますね。

 二葉町総合防災訓練2019年(報告書)

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-34ecda.html

 二葉町総合防災訓練2019年(反省会)

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-47cd9a.html

 多分それは内閣府から自治体への通達があったからであると思いますね。

http://www.bousai.go.jp/pdf/hinan_korona.pdf

 当時私もレポートし、高知市の施設管理者と防災部署に非公式に打診をしました。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-d5f82a.html

 地域からの要望は常識的なものです。

①下知コミュニュティ・センターへのアルコール消毒液を配備いただきたい。
②下知コミュニュティセンターへの避難者用にマスクも配備いただきたい。
③下知コミュニュティ。センターへのサーモ体温計を配備いただきたい。
また体温計を数個以上配備いただきたい。

◎現状では「3密」状態は避けられません。ならば可能な限り施設管理者として衛生用品を施設に配備し、防災部署は感染症対策も含めた、避難所開設・運営についての研修を実施していただきたいです。

 つまり今年(2020年)に二葉町防災訓練を実施するとすれば、以下のような対策が必要です。

①訓練参加者全員の検温が必要。体温計やサーモ体温計が必要。

②登録受付の場所に透明フィルム貼りが必要です。

③訓練参加者はアルコール消毒液で手を消毒する。

④訓練参加者全員がマスク着用

⑤訓練スタッフは全員が使い捨て手袋着用

⑥熱のある人は隔離する部屋を用意。災害対策本部の無線で直ちに連絡。

⑦共用箇所のドアやトイレなどの消毒作業を徹底する。

 はたして実現できるのだろうか?防災会としては消毒液やマスクを独自に用意する予算はないからです。

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2020.05.08

「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」を読んで


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「防災と支援 成熟した市民社会に向けて」(田中重好・黒田由彦・
横田尚俊・大矢根淳・編・有斐閣・2019年3月刊)をようやく一読することが出来ました。

 3年間に渡り、高知市下知地区をフィールド・ワークしていただきました室井研二さん(名古屋大学大学院環境研究科准教授より、昨年贈呈いただいていました。)昨年は、なにかとせわしく、精読できませんでした。仕事の合間になんとか読みました。
防災と支援・成熟した市民社会に向けて2_NEW
 読書感想文を書くためには、すべて読んで、理解してからのことですが、言葉の意味や自分の問題意識が筆者の問題意識についていけないところもたくさんありました。能力的には、印象に残った言葉を拾い上げ、コメントする程度しか出来ません。挑戦してみたいと思います。

 日本災害史上未曾有の大災害である東日本大震災(2011年3月11日)について「はじめに」に記述されていた田中重好氏の記述に注目しました。
防災と支援・成熟した市民社会に向けて3_NEW
「このような災害が繰り返すことをどのようにして防いだらいいのか。、そのためにどのような、制度形成、社会運動、主体形成、社会変革が必要なのか問わなければならない。」(P6)

「すなわち、震災対処のために制度形成と同時に、社会運動の果たす役割が重要であり、政治家、行政組織、社会運動、専門家、メディアなどが公論を闘わせながら、制度と運動の相互作用を通して防災と災害復興のための新たな政策形成が必要である。

 社会学は政策科学として自らを洗練させていく必要があるが、こうした課題にどのような貢献ができるうか。社会学に立脚して、どのように有効な政策提言や、社会運動に対する支援や助言ができるであろうか。」(P6「課題の設定」)

 「社会学」とは、「人間の社会的行為と関連づけながら、社会生活・社会組織・社会問題などのしくみを明らかにしようとする学問」(大辞林)「社会組織の現象や・法則などを研究する学問」(現代実用辞典)とあります。災害対策を社会学の観点で議論することは、実は大変重要ではないかと思います。

 従来のこと「防災」に対する学識者の関りで言えば、いわゆる地震学者の人達と、堤防建設や耐震建築などの土木・建築分野の学識者が大半でした。「防災対策」の分野としては狭小であり、違和感を常に感じていたのも確かです。

 人々の生活や営みが、災害で破壊された場合、どのように再建していくのか、人間の営み、生活、心理などにも踏み込んだ対策が必要となるでしょう。単純に土地を嵩上げしたり、堤防を建設して終わりという訳にはならないと思いますから。

「津波の犠牲者は避難したが、失敗して亡くなった人が多い事、避難して生き延びた人のなかでも切迫した状況であった人が多いことが明らかになり、多くの人が生死の境界線上にあったことが判明した。」

「また避難しなかった人の3分の2の人は亡くなっている反面、学校や事業所などの「組織の中」にいた人の生存率は高い。」

    中略

「避難行動については「警報発生→警報伝達→迅速な避難行動」というモデルを前提に行政が中心になって防災対策が進められてきた従来のやり方では津波からの安全は確保できないという結論が導き出される。

 今後の避難対策は、住民を主体とした対策に変更する必要がある。」(P8「防災パラダイムの転換」)

 著作された学識者の人達と、市政の市民の私との学識レベルの差が大きく(災害の分析や災害対策分野の政策やその検討過程など)理解できない部位も多くありました。

 2020年4月12日ごろの日本社会の現状は、中国武漢発の新型コロナウィルス感染症が中国やアジア諸国のみならず、欧米先進国を席巻し、多数の感染者と死者を出し、日本にも4月7日に総理大臣が「緊急事態宣言」を発令する事態になりました。(更に5月31日、までの延長が発表されました。9

 観察していて、「感染爆発」が先行する中国や韓国、欧米諸国の事情を伝聞し、検討や準備が出来たはずの日本ですが、政府も自治体も「後手・後手」に回り、医療崩壊寸前の事態に陥るのは何故でしょうか?

 それは日本の災害対策の基本が、「災害が起きた後で対処する」考え方であり、対策の多くは事後対策が多いことに由来しているのではないかと思いました。

 伊勢湾台風(1959年)の後に制定された災害対策基本法(1961年)や、「大規模地震対策特別措置法(1978年)」などが、ここ近年の日本の防災対策の骨であったことは理解出来ました。

 ただ「中央集権的な上意下達式の防災体制」「それを補完するための科学的知見(地震予知研究)など」が長らく幅を利かせてきました。40年ほど前の東京時代の学生時代から東海地震が起きるかも。東海地震を予知する研究が当時も莫大な費用をかけて行われていたことは、地域防災活動にさほど関心がなかった時期でしたが記憶に残っています。

 1995年の阪神淡路大震災で、その体制は少し修正されたようでした。自主防災組織やボランティア活動などが注目されるようになりました。「防災士」資格などが出来たのもそのあとでしたから。

 また本書では2011年3月11日の東日本大震災時に死亡された人たちの詳細な原因調査もされています。避難所で亡くなった人、避難途中で亡くなった人。自宅や避難しなかった人。高台にあった学校に父兄が車で迎えに来て津波に襲われ亡くなった事例も多くありました。

 高齢者や障害者などの「災害弱者」の犠牲も多かったようです。支援していた職員の方の犠牲も多かった。

 その反面、石巻市の大川小学校以外の学校では、大津波の中で安全に生徒と職員が高台に避難して助かった事例も多かったとされています。

書籍全般に関する個人の感想

 学問的素養や社会学の素養のない市井の市民の1人にすぎない私には、この書籍を読むことは難行でした。この著作は市井の市民相手の書籍ではなく、同じ学問的な素養のある学識者、学者、大学院関係者を主に読者と想定したものであると思います。

 当然その知的なネットワークのなかでは「既知の知識」「常識的な学問的な素養」を前提に書かれているので、素養のない市井の市民には理解できない箇所が多かったです。

 少しだけ理解できる箇所もありました。それは「日本の防災は、21世紀になっても中央が決め、地方へ下ろしてくる体制であること。」「中央ー自治体ー市民各位」と「上位下達」体制は、「変わらない」現実を思い知りました。

 「防災」という分野も幅が広く、従来は地震学の物理の領域の学識者や、土木工学の学識者が大半で、お話を聴講しても「遠い」と思っていました。この書籍を出筆なさった学識者の皆様は、被災地を詳細に調査され、災害後の社会的な変化にも注目され、レポートされておられます。大事な視点です。
(地震の被害調査は、主にハード面ばかり。地震の大きさなど、被害の後でどうこう言われても、被災市民各位は生活の再建が主たる関心事。被災状況を社会学の観点から分析されていることは、とてもいいことであると思いました。)

 所詮日本においては、防災分野は未だに行政主導の上位下達の仕組みに大半はなっています。資金も権限も情報も行政側が独占しながら、権限の一部を市民側に「絶対に」渡そうとはしません。

 自分たちの権限が及ばない範囲に限り「自助が7割、共助が2割、公助が1割です。」などと戯言を行政の防災部署は言い続けて来ました。予算も権限もない市井の市民が何故9割も減災対策を地域で担うのか?臆面もなく言い切る行政の防災担当者をわたしは絶対に信用できません。

 私自身が自宅まわりの地域防災に関わりだして今年は13年目です。当初から自分の地域と基礎自治体の防災部署だけの交流だけではなく、他の地域の防災活動や被災地の現実をするために、他の地域との交流を常に心掛けてきました。生活する普通の市民同士の交流であり、意見交換です。

 神戸市長田区鷹取東地区や、今治市防災士会、徳島県美波町防災関係者、仁淀川町長者地区の住民団体、などの皆様型です。5年前に訪問した東日本大震災の被災地の人達との交流もあります。

 それ以外に下知地域を訪問いただいた学識者や防災関係者、報道関係者から各種情報をいただくこともたくさんありました。それもとても参考になりました。物事を基礎自治体の防災部署と地域防災会との狭い関係性だけではなく、外側の情報が提供されることで、物事を相対的に考えられるようになりました。
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 この書籍も下知地区を3年間にわたりフィールドワークしていただきました名古屋大学の大学院准教授の室井研二さんにいただいた貴重な書籍です。学識者の皆様の研究の成果を発表されている書籍なので、とても私にとりましてはレベルが高い。それはそれとしてあえて「難しい書籍」をわからないなりに読んでいくこともまた必要であると思います。

 そうした学問的な研鑽には、とんと疎い私です。
防災対策の分野でこうした関りや研修がされていたことを知っただけでも良かったと思います。

また「自分の地域以外の地域の皆様との何より住民同士の交流」は、常に地域として心掛けています。学識者や報道関係者のフィルターを通過させない「生活者同士の意見交換」は、とても重要でした。

 学識者の研究や調査は大事なことです。でもありふれた生活をしている住民がある日突然被害者になるのも災害の怖さです。

 被災時動けるのは、そこにいる住民だけです。

 2年ほど前に、そのことに気がつきました。地域で防災活動をしていますと、行政側との意見交換や、報道関係者の取材、学識者との意見交換などがあり、どうしても自分だけが、「地域で突出」した存在になってしまいます。

 しかし住民各位は多少の災害への不安がありながらも防災には無関心な人が多く、行動する人たちはごくわずかです。その地域の現実と真摯に向き合うことにしました。

 地元町内会と結束して、ハードルを下げた避難所開設・運営訓練を住民各位で行うことに方針を転換しました。「あるべき避難所開設・運営訓練」ではなく、住民各位が「なるようになる・避難所開設・運営訓練」にしました。

 どうしたかといいますと、避難所の運営体制を6つの班に分けました。総務班・衛生班・情報伝達班・食料調達班・登録班・遊軍班です。

 透明な蓋つきのケースの中に、班ごとの「指示書」を入れました。必要備品も班ごとに入れました。スタッフのユニフォームである「下知CC防災部会」のオレンジ色の防災ベストも入れました。

 班ごとのリーダーと副リーダーはあらかじめ事前に決めましたが、班のスタッフは訓練参加者を当日その場でスカウトして班ごとに行動していただきました。スタッフのユニフォームと名札は用意しました。ユニフォームを着用しますと責任感が増して、きちんとしたことが出来るようです。

http://futaba-bousai.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-47cd9a.html

 当然「指示書」にない困りごとや、相談事も各班で発生します。その場合は班員同士で、知恵を絞り、問題解決に各班ごとに独自に動いたと聞きました。「とっさの想定外の事態は常に発生します。当事者能力が発揮される。」ことになりました。それはとても大事なことではないかと思います。

 当然災害時は「住民自治」になります。普段の避難所開設・運営訓練から心がけ、だれが避難所に最初に到着しても、1度でも訓練に参加した住民は、だれもが「リーダーになれる」ことが理想です。それを地域での訓練は目指しています。

 「防災と支援」の書籍のなかで、私が違和感を持ちましたのは、「住民自治の概念」が少ないことです。災害現場から少し離れ、地元に感情移入せず、冷静な視点で調査をされ、まとめていくことは、とても大事な学問的な営為です。しかし「市民自治」に関心が高くない記述にはすこしがっかりしました。

 それはこの書籍を著作した学識者の皆様は、現在の日本の中央集権的な防災行政の在り方を批判しています。現在の防災行政の批判者であることはわかりますが、「上位下達」「中央集権的な防災行政」を打倒し、「市民自治で防災行政を再構築する」という観点を見つけることが出来ませんでした。
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 つまり「なり替わろうとする」だけで、権力構造の転換や、解体再編成を目指すわけではないようです。わたしにはそう感じました。

 現在のコロナ感染症の蔓延に対して、日本国の政府閣僚の対応は後手であり、危機管理能力が全くないことが露呈されました。防災や防疫、国防や安全保障は国の根幹です。あまりにも現政権の対応が酷いので、やはり再構築が必要ではないか。

 コロナ感染症対策にきゅうきゅうとしている「中央政府」は、このうえ南海トラフ巨大地震と首都圏直下地震、阿蘇山と浅間山の噴火という事態が起きた場合に、きちんと対応ができないと思いました。

 権限と予算と情報を独占しながら危機管理能力が全くない政府であれば、国民生活を守れるはずはないからです。

 わたしはただの市井の市民です。海に近い海抜0メートルの高知市下知地域で24時間生活し、仕事もしています。今の経済状況では自力で、津波や浸水の脅威のない高台地域への移転は困難です。

 「市民自治」はただの市井の市民が、自分たちの力だけで、避難所を開設し、運営し、住民同士で安否確認し、お互いが助け合い、犠牲者を地域で0にする活動のことです。

 下知コミュニュティ・センターでの避難所開設。運営訓練は市役所の指導はなにもありませんでした。すべて住民が発意し、実行しました。最初の「指示書」は市職員の作成された避難所開設・運営マニュアルを参考にし、自分なりに書きました。

 でも訓練ですら「想定外」の事態は起こります。自分たちだけで「解決する」「とっさの機転:」「とっさの判断力」が必要になります。その力はこの2年間の訓練で参加された住民各位が会得したと思います。皆楽しみながらやりきりましたから。これは「市民自治」の萌芽ではないかと思いました。

 その「市民自治」と、日本国の「防災対策」との乖離は大きいと思います。それはそれとして、私自身は「地域の中で」しか物事を考えられないし、行動も出来ません。

 ただ避難所開設訓練時に思ったことは、客観的に冷静に各班の行動を「記録する」ことの重要性でした。昨年は内閣府のご支援も得られたこともあり、内閣府の防災コンサルタント会社が、打ち合わせ段階の会合に出席され、訓練日当日も1日中カメラを回し、動画と写真を編集していただきました。

 「なるほどこういう問題点があったのか」という観点を知ることができました。渦中にいる者には、気がつかないことでした。

 室井研二さんたち学識者の皆さんもそうした存在(一歩離れて観察する)立場ではないかと思います。実はとても大事なお役目と思いました。

 読書感想文が遅くなり申し訳ありません。内容は拙いですが、能力の限界ですので、ご容赦ください。

 このところの地域防災活動ですが、新型コロナ感染症の影響で、会合も3月以降開催できず休止中です。どうしようもないですね。

 活動の様子は、ブログ「二葉町防災新聞」や、フェイスブック(西村健一)で見ることが出来ます。

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2020.03.14

四国羅針盤」(NHK・四国ネット)を見ました。


四国羅針盤
 2020年3月13日(金)は午後7時半から8時15分まで「四国羅針盤」(NHK松山放送局制作)を見ました。
 やはり予想していたとうり、津波CGあり、アニメあり、タレントとの掛け合いありで、「てんこ盛り」状態で、時間が短く感じました。

 個人的には2月16日、18日、20日、22日と平均4時間以上屋外での取材対応。丸池町の吉本豊道さんの収録分と合わせて高知市下知地区としては約2分程度の紹介でした。あれだけ収録したのに、受際に使用された映像はごく僅かでした。
杉野さん (2)
 二葉町関係でいえば、杉野さんや、西森俊一さんや、荒木三芳さんも画面に登場していただきました。二葉町自主防災会の地区避難ビル(津波時一時退避場所)の取り組みや、ビル所有者の西森俊一さんのご協力などが映像として見せていただきました。その地区避難ビルが写されていました。
二葉町避難ビル
 吉本豊道さん(丸池町・東弥生町自主防災会会長)も、住民同士の意見交換を促進していく決意を語られていました。
吉本豊道さん
 私たちとしては、多大な時間取材協力もしました。海抜0メートルの「避難困難地区・下知」にとりましては「もっと取り上げていただきたい」との想いはあります。「続編」に期待したいと思います。

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