岡本正さんの著作4冊を斜め読みしました。

図書館で岡本正さんの著作本・共著本を4冊借りてきて、ようやく「ななめ読み」をすtることが出来ました。以後「深読み」するためのメモがわりに読書ノートを作りました。
①「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」(岡本正・著・弘文堂・2020年刊)を読んで
岡本正さんは、生活者、事業所の観点で書かれています。それは大災害時に現地へ駆けつけ、家や店を失った人たちから聞き取り調査されてる観点で問題をたてておられます。
「大災害で被災するとはどういうことか」(P2)
まだ大規模災害に遭遇していない地域の人達に対しては「被災すると何に困るのかをイメージしよう」(P2)と読者に問いかけられています。
「まずは生活再建の知識を備える」(P4)からのスタートです。
「大災害に会っても、被災者の方々を助ける法律や制度があります。生活再建への「知識の備え」で「防災・減災」をしましょう。」(P5)とのべられています。まさに、事前復興まちづくり計画を地域で策定する場合の大事な「生活再建のための知識」を重視すべきです。
復古街づくり計画が現地再建案(盛り土による高台整備)にしろ、高台整備移転にしろ、集団移転計画にしろ、8年ぐらいはさいていかかります。その間にどこへすんじゅ中も大事ですが、個人の場合も事業経営者の場合にも、「たちまちの支払い」「当面の生活費」「生活再建のロードマップ」などに多くの被災者は関心がありますが、災害直後には命を守り、命を繋ぐことに精いっぱいであり、肝心要の「生活を再建する」余力もないのが現実です。
しかし岡本正さんは「被災者を助ける法律や制度」があるので、被災前から研究し、準備すべきであると言われているのです。生活再建の第1歩、1丁目1番地は「罹災証明書」を被災者は自治体に申請し発行していただくことが第1歩です。
「罹災証明書(罹災証明書)とは、災害による住宅等の被害の程度(全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊・一部損壊)を証明する書面です。」
「災害後に被災者から申請があったときには、自治体は罹災証明書を発行する義務を負っています。住宅の被害の状況が一も気宇瞭然となるため、さまざまな被災者支援の際の基準として活用できるメリットがあります。
被災者生活再建支援金の金額決定、仮設住宅入居、応急修理の要件を満たすかどうかの確認も使われています。(P7)
「罹災証明書には、詳細な内外部の写真も必要です。建物の安全に十分注意しながら、被害sか所だけでなく、建物の内部と外部について、東西南北のあらゆる角度から、これでもかとばかりに何枚も写真撮影をしておきましょう。」(P13)
「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」は30項目が記述されていて、とても分かりやすいです。

それを大きく7つに分類されています。「はじめの1歩」(罹災証明書の説明・3項目)「貴重品がなくなった」(4項目)、「支払いができない」(6項目)、「お金の支援」(6項目)、「トラブルの解決」(4項目)「生活をとりもどす」(5項目)、「被災地の声を見る(2項目)という構成になっています。
詳しくは、以後に岡本さんのこの著作本を購入し、熟読し、ハンドブック代わりに携帯するよいうにしたいとおもいます。
②「災害復興法学Ⅲ」(岡本正・著・慶応大学出版・2023年10月刊)
最近の大規模災害(地震・津波・水害・火災)などを訪問し、被災者各位からの個別相談などで集めた声から必要性を感じ「災害復興法学」を出版されています。
「災害復興法学」(4万人の声が導く復興への軌跡) 公共政策×災害復興
「災害復興法学Ⅱ」(復興の知恵を次なる復興に) 公共政策×復興×防災・減災
「災害復興法学Ⅲ」 (遺したいもの) 感染症×風水害×防災教育×事業継続)
などです。「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」は実践編、ハウツーの専門書でしたが、「災害復興法学」は、「災害を社会問題と考え、社会全体で普段から対策し、被災地支援だけにとどまらず、国家的な課題として考えないといけないと「ななめ読みして」思いました。
岡本正さんは「より広く当たり前に「災害復興法学」や「被災したあなたを助けるお金とくらしの話」学ぶ世の中にならなければ、被災後の絶望から子供たちを救えないのである。」(P388)と言われています。
「生活を再建する」観点が、今の防災対策にはとても薄いと常日頃私はぼやいています。急性期の災害支援や、仮設住宅被災者の支援までは比較的手厚く情報量も多いし、「それまでは防災対策」と思い込んでいる人gたちがとても多い。「生活を再建する」観点や施策が日本はとても弱いと感じます。
岡本正さんもそのあたりは指摘されています。
「最後に、現在の被災地で見逃してはいけない課題をお話しします。法律上の支援である「被災者生活再建支援金」は、住宅が全壊や大規模半壊になった世帯への支援です。
住宅の半壊や一部損壊の場合には、支援金は支払えません。被害認定の「線引き」で、今なお自宅が改修に至らない方々もいます。これも支援方法をより柔軟にするよう改善すべき分野といえます。「災害復興法学」の考え方を活かしながら、今だからこそ出てくる被災地の声に耳を傾け、必要な法律の見直しを進めていく必要があるのではないでしょうか。」(P386)
願わくば、岡本正さんの講義を傾聴後に、時間をかけて熟読したいと思いました。残念ながら今の私にはその余力も理解力もないことが残念です。
③「個別避難計画作成とチェックの8Step 災害対策で抑えておきたい個人情報の活用と保護のポイント」(山崎栄一・岡本正・板倉洋一郎・共著・ぎょうせい2023年刊)
個別避難計画について3人の弁護士の見解が示されています。個人情報保護法との整合性について記述がされています。
役所の調査も大変な作業だし、常に2割程度の住民は調査に協力しない人たちもいるとのこと。「お手上げ方式では抜け落ちる人もいる。」とされています。ではどうすれば、地域の実態が正確に把握できるのだろうか?
その対策として「福祉専門職への期待」(P7)として大分県別府市の福祉専門職(ケアマネージャー等)と自主防災組織との連携で「誰1人取り残さない防災」で戸別訪問し、福祉専門職などに市が報酬を支払い実践して実例もありました。
「福祉避難所とのマッチングの推進」「地区防災計画との連携」(P9)を表記されています。
一方高知市二葉町自主防災会は独自に「二葉町防災世帯調査」を町内に導入し、2008年の自主防災会結成から3回ほど町内会加盟全世帯を対象に実施しました。回収率は90%程度でした。貴重な個人情報は金庫に入れて下知コミュニュティ・センターの防災倉庫に保管しています。

完全に「お手上げ方式」で実施しています。住民側と自主防災会側に信頼関係がないと防災世帯調査はできません。最初から住民の人で非協力の人達や、町内会に加盟していない賃貸マンションの人達へは連絡方法などがないので「対象外」です。
「誰1人取り残さないインクルージング防災世帯調査」をするのであれば、行政側が福祉防災会や協力金を出す「大分方式」などをしないと有効な名簿の作成は無理ではないかと思います。
二葉町自主防災会では、二葉町防災世帯調査にご協力していただいた世帯に関しては、世帯数分、「下知SOSカード」(独自に関係者で制作し、総合防災ソリューションやピースウィンズジャパンの資金支援で完成。行政側の支援は皆無でした。)


この著作では「名簿政策」についての記述が大半です。大事な観点であることが理解できました。
ただ地域で活動している立場からすれば、実際には「地域の中で、避難が困難な人たちを、だれがどう支援して避難所まで同行させるのかが」問題ですね。高齢化が進展している二葉町。なにせ防災会長の私も高齢者(72歳)の1人です。
二葉町では「ご近所で声かけあって避難すること」「3階建ての人は低層住宅の人達を自主的に避難させる。」ということで住民任せの状態です。
あくまで防災会の活動の主要な役割は、避難所の開設と運営、住民各位の安否確認です。ご近所の声がけ、助け合いを呼びかけるだけです。それ以上の救助活動などはできません。
④「自治体職員のための 水害救援法務ハンドブック-防災・減災の備えから初動・応急・復興までの実務-」
「自治体職員のための 水害救援法務ハンドブック-防災・減災の備えから初動・応急・復興までの実務-」(中村健人・岡本正・著・第一法規・2024年刊)を斜め読みしました。
下知地区は「低地の市街地(海抜0M)」ですので、他人事ではありません。最悪想定の南海トラフ地震では、マイナス2M地盤が沈下し、長期浸水する予測がでています。80年前の昭和南海地震でも下知地区は2か月以上長期浸水した歴史をもっています。
高知市では2800ヘクタール、13万人が浸水地区に取り残され孤立するだろうとも予測されています。それだけ高知市市街地は標高が低いからです。
水害は高知県民は体験している頻度が多い。私の場合1970年の高知市が台風10号で高潮などで下知地区の祖父母宅が床上浸水したときは、高校2年生。隣町のいの町は近所の家屋の屋根が飛んだ被害がありましたが、水害はありませんでした。
路面電車で祖父母の自宅へ水と食料をリックに持参していきました。罹災の翌日ぐらいでしたが、路面電車は、菜園場まで。その先は浸水していたので、徒歩で祖父母の家に行きました。食料と水は感謝されました。
その5年後の大学3年時に帰省中に大雨災害に遭遇。いの町の自宅も床上浸水。平屋なので、隣家の2階部屋に避難させていただいた。畳もない平屋の家でどう暮らしたのか記憶がはっきりしない。51年前のことでした。
この本に記述されている避難所もあるようになかったし、どこもかしこも浸水被害を受けていたので、近所で自然に助け合いをしていたと思う。自分は学生だったし、両親も若かったから、なんとかなったんだと思う。
私見を言えば、大雨災害は「地震・津波」などいより「気象情報」が正確だし、予見ができますね。大雨前に避難が出来れば、取り残される危険性はない。もしかしいのは市町村の避難所の開設が遅いこと。「空振り」でもいち早く避難できる体制を整えれば、水害被害の犠牲者は激減するとは思います。
(ななめ読みの感想)
岡本正さんの研究や資料検索、執筆活動の凄さを思い知りました。わかりやすい文章で記述されていますが、「これでもか」という記述が継続し、終わりがないと感じられる内容とb分量でした。失礼を承知で「ななめ読み」させていただきました。
乱暴な表現ではありますが、「一部をかすめ取った」読み方でしたが、災害対策、事前防災対策、生活の再建段階でも、法律の知識や、支援制度の把握など、市民として知るべき事柄がとても多い。そのことを「思い知った」だけでも読んだ意義がありました。
今後は地域の仲間たちや、事業所の人達とも勉強会を開催し、岡本正さんたち弁護士さんたちに講演をいただき、体の中に知識を叩き込みたいと思いました。






物店が閉店されるのは寂しい限りです。人生の先輩として地域コミュニュティ活動に邁進された西森さん。お店は閉めても今後ともよろしくお願いします。







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