「定年のデザイン」を読んで
3月15日(土曜日)の越前町町の喫茶ギャラリー10月のオーナーの引き合わせで、20年ぶりにお会いした里見和彦さん(展示デザイナー)。20年前はわたしがコミュニュティFM放送の番組を制作し、出演していましたが、その番組「けんちゃんのどこでもコミュニュティ」のゲスト出演していただいて以来の再会でした。
https://kenchan-radio.sakura.ne.jp/dokodemo/gesuto6/satomi.html
(ゲストは高知県立牧野植物園学芸職員展示デザイナーの里見和彦さんです。2005年7月)
そしてその話を下知図書館でしたら「里見和彦さんの著作本があります。予約しましょう。」と図書館司書の方が言うのでお願いしていまして借りることになりました。「定年のデザイン」(里見和彦・著・リーブル出版・2023年11月刊)を読みました。
里見和彦さんは、年歴はわたしより4歳年下です。偶然にも私が「4年かかって」卒業した高校の後輩にあたります。私大芸大の「早慶」と言われている武蔵野美術大学造形学部卒業。展示デザインを多数手がけ、牧野植物園の展示デザインもされています。大きな業績を上げられた人ですね。
無芸大食で「ろくでもない人生」を高校時代から50年過ごしてきた「暗い」私の人生とは大違いです。ただ私の子供の一人が芸大へ進学し卒業後、アニメーターになり、その後ゲームの3D動画制作者になりました。分野が違いますが「アート」な人たちの感覚が無骨者の私にはわかりませんので、里見さんの文章を読んで、納得しています。
「展示デザイン」を注文主の要望を正確に把握し、デザインの力で表現するので、提案力の必要。里見さんは文章力もありますね。説得力があります。
若いころに注文主から「デザインで表現するな。文章で表現して見ろ」と言われ、それをやり遂げられたとか。凄いことです。
私生活で離婚があったり、5年ぐらい「鬱」になりデザインの仕事を離れ、地下足袋履いて5年間植物園で現場仕事をされておられたとか。それもまた「得難い体験です。
再婚なさった奥様と毎日一緒に自宅周りを歩いておられるとか。これもとてもいいことです。
高知市の愛宕地区を仕事前に奥さんとお散歩するのは、とてもいいことです。わたしも足を延ばして、パン屋さんで「ラスク」を購入したり、以前は「整体」にも行っていました。知人も2人住んでいます。(愛宕の周辺の絵地図がとてもいいです。)
牧野植物園の絵地図や、植物についてのコメントも「さすが」と思います。とことん牧野富太郎さんの世界をご紹介いただいていただいています。
2023年7月に東京の練馬にある牧野記念庭園に行くこともできました。牧野家の自宅であったところを練馬区が記念庭園にしているとか。館内の展示も里見和彦さんが関わられていたとのことでした。
http://dokodemo.cocolog-nifty.com/blog/2023/07/post-0613a4.html
(牧野記念庭園 2023年7月9日)
この時は東京の子供と家内と3人で見学させていただきました。当時は連続ドラマ「らんまん」の影響もありたくさんの来館者がおられました。
里見和彦さんの「定年のデザイン」を一読して「里見さんはご自身がかかわり表現した各地の展示物が「作品」として形になっています。とても羨ましいです。
私の場合は、そう考えると形にあるものは「何もありません。」。何も残すことなく人生終わることでしょう。私とは別物の世界を楽しませていただきました。
なにか私も「形になるもの」を残したいと思いました。でも思いつきません。
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