「教え子を再び戦場に送るな、青年よ再び銃を取るな」
2025年の上期のNHKの連続テレビ小説は「あんぱん」です。主人公の小松(朝田)暢は、高等女子師範時代に、徹底した愛国教育を叩き込まれ、自分自身も在学中に慰問袋を日中戦争の兵士に送る活動で「愛国の鏡」と周囲からたたえられていました。
卒業後母校の小学校教諭として赴任し、生徒たちに「日本は必ず勝つ!喜んでお父さんやお兄さんを戦地に送りましょう!」と教室では煽っていました。
しかし無謀な世界大戦の結末は、300万人の国民・兵士の犠牲と全国各地の都市市街地が焦土と化し、無残な敗戦となりました。暢たちの「愛国教育」は進駐軍(占領軍)に全否定され、学校現場では国定教科書の不適切表現を墨で消す作業を全生徒で行っていました。
敗戦後暢さんは、ご自身の戦時中の発言を強く反省し、教師を辞めました。
使用している写真は北村哲郎さんがFBに掲載していたものをおことわりをして使用させていただきます。
昔教員組合のスローガンに「教え子を戦場に送るな!」というスローガンには記憶がありますね。日教組が提唱していたのでしょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%95%99%E8%81%B7%E5%93%A1%E7%B5%84%E5%90%88
また北村哲郎さんいよれば、「高知市城西公園の一角に「戦死せる教え児よ」という碑がある。戦中、教え子を戦場に送った高知県の教師が懺悔の意思を込めて詠んだ詩を彫り込んだものである。」とのこと。写真の石碑がそうです。
敗戦後間もないころは、「教え子を再び戦場に送るな、青年よ再び銃を取るな」はリアルティがあり、説得力もありました。
敗戦後80年、昭和100年の2025年。「戦争が近づいてきている」ように思います。ご自身とその子弟は「絶対に戦地に兵士として行かない」特権階級の政治家の1部が、声高に「台湾有事は日本の有事」「日本も軍事力を強化し備えないといけない。」「憲法を改正して軍事力を持たないと国を守れない」とかいう虚妄な主張を繰り返しています。
やはり政治には無関心ではいけないとは思います。やたら勇ましい軍事を唱える人たちの多くは「排他的」「独善的」で、異論を廃して、独裁国家をつくりたがります。
災害大国日本です。まず国民の命と財産を災害から守り抜くことが一番大事なことですから。
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