
60年以上前に西宮から1人で小さなヨットで出港し、太平洋を横断してサンフランシスコに到着した堀江健一さん。
湾で発見されたのは、沿岸警備隊の職員の人でした。休暇中で大きなヨットでサンフランシスコ湾内で発見、日本から単身来たことに感激し、すぐにサンフランシスコ市長に連絡されました。
堀江さんは不法入国者どころか、サンフランシスコで大歓迎されました。当時の市長は「彼はパスポートを持ってはいなかったが、アメリカ大陸を発見したコロンブスもパソポートを持ってはいなかった・」と粋な事を言われています。
今のトランプ時代なら堀江さんは逮捕され、不法入国者として罰を受けたことでしょう。当時のアメリカ人のおおらかさと、1人で太平洋を越えてやってきた日本人青年を評価賞賛する余裕がアメリカ全体にありましたね。今はかけらもなくなりました。
日本経済新聞2026年1月9日の記事では「米国なき世界 現実に」「力で国益確保 鮮明」「隙突く中国、主導狙う」「トランプ氏、66国際機関から脱退指示」「国際秩序、漂流止まらず」「米、伝統の孤立主義に回帰」「多国間ルール自ら破壊」と見出しにあります。見出しを羅列してもアメリカの時代(パックスアメリカ)は完全に終焉しました。
アメリカ事情に詳しい高知県出身の故安岡正博さん(2011年にご逝去)が、9・11以後のアメリカの変化についてこういわれていました。2014年頃の記述です。

「アメリカは今までの夢のあるアメリカではない。特に「9.11テロ」以来変わった。高知からオハイオの自宅まで、それまでは17時間で到着できた。それが検査と飛行機便数の減便(テロ以降採算面の悪いローカル便は減便になったから)で27時間以上かかってしまう。」
「昔から朝鮮やベトナムなど外地で戦闘はあっても、米国本土が攻撃されることはなかった。世界貿易センターはアメリカの繁栄の象徴だけに、崩壊のショックは現地へ行くとよくわかる。今は巨大な穴が空いている。そのスケールの大きさはわかると思う」
「そのニューヨークのマンハッタンに聳え立つワールドトレードセンターはアメリカのシンボルでした。ウォール街も程近いし。そのシンボルであるツインタワーが崩壊した衝撃は計り知れません。
ワールドトレードセンター跡は大きな穴があいていますね。巨大なビルで経済の集積地でありました。現場に立つとわかりますね。

(1988年頃の写真。ツインタワーが美しい)
アメリカ人の衝撃は計り知れないということがわかりました。だからその後のアフガニスタンのタリバンへの攻撃、イラク戦争などは、議会も含めて賛成して迅速に実行したのですね。
その心情はわからないわけではないですね。ということはアメリカのいいところ「アメリカンドリーム」はなくなってしまったということなのでしょうか?
「なくなりました。もう元へは戻れません。変質しました。良きアメリカはどこにもなくなりました。そんな時代に入ったのが今年ではないかと思いますね。
ただ唖然とする衝撃は、メディアの報道ではわかりません。今や世界で一番自由で個人主義のアメリカが超保守的になってしまいました。ペンタゴンに飛行機が突っ込む。ホワイトハウスまで狙われた。現場にいけなければわからない事実があります。アメリカの精神的な豊かさ、余裕が全然なくなりました。今のアメリカはせこくなりました。
自由を謳歌していた国の行き着くところはアメリカなのだと思いますと気が重くなります。でもあの現場へ行きますと納得できる現実の重さですね。非常にアメリカは怖い方向に向かっています。
昔はアメリカは行くと癒されるアメリカでしたが、今はアメリカへ行きますと疲れます。指導者層も大衆も右往左往しています。ソ連が崩壊し、冷戦後はアメリカは磐石かと思われたが今やどうなっているのだという混乱がありますね。
https://kenchan-radio.sakura.ne.jp/.../koborebanashi.html
(アメリカ事情に詳しい、土佐弁と英語の上手い安岡正博さん・2004年頃)
日本経済新聞2026年1月9日の記事では「米国なき世界 現実に」「力で国益確保 鮮明」「隙突く中国、主導狙う」「トランプ氏、66国際機関から脱退指示」「国際秩序、漂流止まらず」「米、伝統の孤立主義に回帰」「多国間ルール自ら破壊」と見出しにあります。見出しを羅列してもアメリカの時代(パックスアメリカ)は完全に終焉しました。
確かにトランプが「異様な大統領」と思います。確かに異様ではありますが、記事を読みますと、アメリカは1776年の独立以降、現在に至る250年間は孤立主義が外交政策の主流であったことを理解できました。

「初代大統領のワシントンは1796年、退任にあたり、外国との同盟を避けよと述べ、中立の必要性を訴えた。米国は19世紀に欧州と南北アメリカに相互に介入しないモンロー主義を掲げた。」
「孤立主義が根付いた背景には地政学的な要因がある。広大な大地は資源が豊富で、周囲は海に囲まれ近隣に脅威は見当たらない。近年はシェール革命で原油の純輸出国になった。独立独歩の考えは国民に根強い。」とあります。
第1次大戦後にウィルソン大統領が国際連盟を設立しましたが、アメリカは条約を批准せず参加しませんでした。主権の1部を渡したくないという反対論が多かったからです。
ですのでトランプ大統領は、異常なところがあれど「歴史から見ればむしろ従来の精神を持ち出した伝統的な大統領という見方もある。」と記事では書いています。
高市首相は「アメリカ従属1本足外交」にこだわっていますが、「孤立主義」に還ったアメリカには通用しない戯言外交になりますね。
中国、ロシア、インドが台頭してきた時代の外交は、「従来型」では対応できません。日本国の強みと弱みを熟知したリーダーが政権を担うべきです。その点だけでも「アメリカ1本足外交」しかしない高市さんは「時代に合っていない」リーダーです。退任しないといけないでしょうね。
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